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マトラ シムカ バゲーラ フランス 1973年
マトラは1969年にクライスラー傘下のシムカと提携しました。そこでマトラ M530にフォード製エンジンを使い続けることが難しくなり、後継車のバゲーラが1973年に登場しました。エンジンをミッドシップ搭載したシャーシにFRP製ボディという基本スタイルを踏襲し、デザインが当時のミッドシップスポーツカーの標準的なスタイルとなりました。エンジンはシムカ 1100用の1.3L(84HP)に変わり、4段変速で最高速度180km/hの性能でした。
一般的な2+2座の代わりに3人掛けフロントシートという変わった室内レイアウトを採用していましたので、当時としては車幅が広い車でした。(左端のシートがドライバー用) 1975年に1.4L(90HP)エンジンを搭載したバゲーラ Sが追加されました。1976年にフロントグリル、前後バンパー、テールライトなどの意匠が大きく変更されII型となりました。1978年にシムカがクライスラーからプジョー傘下に変わりシムカをタルボに改名した為、車名がタルボ マトラ バゲーラとなりました。1980年に後継車のムレーナが登場し、生産中止となりました。総生産台数は約47000台でした。(実車画像→ タルボ マトラ ムレーナ 1980)
ミニカーは1973年に発売されたソリドの当時物です。1970年代のソリドのミニカーはほとんどが当時の一級品で素晴らしい出来ばえでした。このバゲーラもプロポーションが正確で、室内などの細部の仕上げもリアルでとても良く出来ています。特徴的なリトラクタブルヘッドライトが可動し、3人掛けフロントシートも再現されてます。 これ以外のバゲーラのミニカーはソリドの別ブランドのべレム製、ノレブの当時物、オートピレンの当時物、オートピレンと同じ型を使ったディンキー スペイン製の当時物、最近の物ではデルプラドの世界の名車シリーズ、ノレブの新製品、ホワイトボックス(イクソ系)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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シトロエン CX フランス 1974年
シトロエン DSの後継車として1974年に登場したのがCXです。名前は空気抵抗係数を示す記号CXに因んだ物で、その名の通り空力に優れた滑らかなボディにDS譲りのハイドロニューマチックシステムを継承していました。CXは一見ハッチバックに見えますが、後席背後はハッチではなく独立したトランクでした。またリアウインドーが凹面ガラスになっているのもCXの特徴で、空気抵抗を軽減する効果があったそうです。当初のエンジンは4気筒2L(102HP)/2.2L(115HP)で、DSとは異なり横置きされており、5段変速で最高速186km/h(2.2L)の性能でした。1975年のヨーロッパ カー オブ ザ イヤーを受賞しています。
1975年にホイールベースを延長した高級仕様セダンのプレステージ、ホイールベースを延長したワゴンのブレークと7人乗りのファミリアーレが追加され、1979年にはセダンにリムジーンが追加されました。エンジンは1978年に2.5Lディーゼル、1983年に2.5L、1984年に2.5Lターボ(168HP)が追加されました。(全て4気筒エンジン) 1985年のマイナーチェンジで後期型となり、金属製の前後バンパーが樹脂製に代わり、フロントのデザインや内装が変更されました。1989年に後継車のXMにモデルチェンジしました。総生産台数は約110万台でした。なおシトロエンは経営不振で1974年にプジョーに吸収合併されたので、CXはシトロエン独自設計の最後のモデルでした。
ミニカーは1975年に発売されたソリドの当時物です。ソリド最盛期のミニカーなので非常に良い出来ばえで、CXの特徴的なフロント周りの雰囲気や滑らかなボディをうまく再現しています。ソリドはブレークもモデル化しており、別ブランドのベレムでもセダンとブレークを数種類モデル化しています。これ以外の当時物ミニカーとしては、スペイン ディンキー、そのスペイン ディンキーと同じ型を使っているオートピレン、ノレブ、マッチボックス、ガマ、ポリスティル(ポリトーイ)の1/25などがありました。最近の物ではイクソ、ノレブの1/43と1/18、ミニチャンプス、レジン製ではネオ、マトリックスなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ルノー 4 フルゴネット フランス 1975年
前述したルノー ジュバカトルの商用車仕様ドーフィノワーズ(DAUPHINOISE)の後継車として、ルノー 4 フルゴネットが1961年に登場しました。フランス語で小型トラックはカミオネット(CAMIONETTE)と総称され、その中で屋根の付いたものをフルゴネットと呼びます。フルゴネットは小型乗用車ベースで後部にボックス型の荷室を接続した商用車で、荷室が独立していないバンやパネルバンとは厳密には別物です。荷室は室内で運転席とつながっているので、ピックアップトラックに箱型の荷室を積んだ物とも異なります。(ただ日本では一般的に全てバンと呼びますが) なおフランス語で大型トラックの総称はカミオン(CAMION)で、屋根のついた物はフルゴンとなります。
4 フルゴネットはセダンよりリアサスペンションが強化されていて、最大積載量は300kgでした。1975年にホイールベースを120㎜延長し全長を3.65mから3.85mとして、最大積載量を400kgに増やしたロングホイールベース仕様が追加されました。このロングホイールベース仕様はF6、標準仕様はF4と呼びます。フルゴネット以外の商用車としてピックアップ仕様もありました。外観やエンジンなどがセダンに準じて改良され、1990年代まで生産されました。
ミニカーはソリド製の当時物で1976年に発売されました。1975年に採用された黒いフロントグリルを持つロングホイールベース仕様のF6をモデル化しています。シンプルな作りですが、プロポーションが良くソリドらしい良い出来ばえです。リアドアが開閉するギミックが付いています。これは「SOLIDO」のロゴが付いたものですが、郵便車/消防車などのバリエーションがありました。これ以外にも4 フルゴネットのミニカーは様々な仕様/カラーリングでたくさんモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ルノー 30 TS フランス 1975年
第2次大戦後はフレガートとコロラールを除いて2Lクラス以下の小型車しか製造していなかったルノーから、1975年に久しぶりに登場した中型車がルノー 30でした。ルノー 16と同じようなハッチバック スタイルをこのクラスの車に採用したことが当時としては一風変わっていました。私も当時はこのスタイルに違和感を覚えたものでした。V型6気筒2.7L(131HP)エンジンを前輪にオーバーハングして縦置き搭載する前輪駆動方式はルノー 12と同じで、4段変速で最高速185km/hの性能でした。このエンジンはプジョー、ボルボと共同開発したいわゆるPRVエンジンで、プジョー 604、ボルボ 240/260シリーズにも搭載されました。
ルノー 30の登場から半年ほど遅れてルノー 20が登場しました。ルノー 20はルノー 30に4気筒エンジンを搭載した廉価版でルノー 16の後継車といった位置づけでした。4気筒1.6L(96HP)エンジンを搭載し最高速160km/hの性能でした。ルノー 30と外観上で差別化する為ヘッドライトが角形2灯式となっていました。後に4気筒2L(109HP)エンジンや、ルノーの乗用車では初のディーゼルエンジン 4気筒2.1L(64HP)が追加されました。ルノー 20/30は1984年まで生産され、総生産台数は20が約62万台で30が15万台でした。後継車はルノー 25でした。
ミニカーは1975年に発売されたソリドの当時物です。中級グレードのTLをモデル化しています。(ルノー 30のグレードは下からL、TL、GTLでした) ソリドらしい肉厚の薄いシャープな造形で、メタリック塗装が良く似合っていて、実車の雰囲気が良く再現されています。フロント ドアが開くギミック付で、ソリドのギミックは閉じた状態の立て付けが良いのが特長です。(隙間が無いので開くように見えません) ルノー 20/30のミニカーはこのソリドの別ブランドのべレムの30、ノレブの20/30の当時物とそれをリファインした再販品と新規の1/18などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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プジョー 604 フランス 1975年
プジョーの最上級車として戦後初の6気筒エンジンを搭載してプジョー 604が1975年に登場しました。プジョー、ルノー、ボルボが共同開発したV型6気筒2.7L(136HP)エンジンを搭載し、5段変速で最高速178km/hの性能でした。設計は504を踏襲し、504同様に全輪独立懸架サスペンションによる優れた操縦性と乗り心地を有していました。ボディはごくオーソドックスな3ボックス4ドアセダンでしたが、、ピニンファリーナのデザインなので落ち着いた上品なデザインでした。
1977年にV型6気筒エンジンに燃料噴射仕様が設定され、4気筒2.3L(80HP)ターボディーゼルエンジンが追加されました。1979年に北米向けにV型6気筒2.8L(155HP)エンジンが追加され、1983年にターボディーゼルが2.5L(95HP)に拡大されました。1980年に8人乗りのリムジンが設定されました。また604をベースにしたリムジーンがフランス大統領車として使われました。604はプジョーにとって高級車市場への足がかりとなったモデルで、1985年まで生産されました。総生産台数は約15万台でした。後継車は1989年に登場した605でした。
ミニカーは1976年に発売されたソリドの当時物です。直線で構成されたピニンファリーナ デザインが正確に再現され、濃茶や濃緑など落ち着いたカラーリングが施されたこのミニカーは実車のイメージをよく再現していました。1970年代のソリドの2桁型番(10シリーズ)の傑作品の一つです。ドア開閉とバンパーのナンバープレート部分を押すとボンネットが開くギミック付です。(変わったギミックですが、この604のボンネットは開閉部の隙間がほとんどないので、ボンネットを開けやすくする為の仕掛けと考えられます) これ以外の604のミニカーはソリドの別ブランドのべレム、ノレブ初期のプラスチック製とそれのダイキャスト版とそれをさらにリニューアルして2002年頃に発売した新製品などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリア/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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