ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

 

MERCEDES-BENZ DIESEL TRUCK 5K3 1923 GERMANY

MERCEDES-BENZ DIESEL TRUCK 5K3 画像をクリック/タップすると画像が変わります
CURSOR 474 1/43 135mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約6m
エンジン 変速機: 4気筒 8.8L 45HP 予燃焼室式ディーゼル 
性能: 最高速 不詳
データーベースで1925年以前のベンツのミニカー検索

 

メルセデス ベンツ ディーゼル トラック 5K3 ドイツ 1923

 

 ドイツのルドルフ ディーゼルは彼が考案した圧縮点火式エンジン(ディーゼルエンジン)の特許を1892年に取得しました。ベンツ社の従業員であったProsper L'Orangeはこのエンジンの開発に取り組み、必須デバイスの燃料噴射ポンプと燃料噴射ノズルを開発し予燃焼室を備えるディーゼルエンジンの実用化に成功しました。ベンツ社は5t積みトラックのシャーシにこの予燃焼室式ディーゼルエンジンを搭載した世界初のディーゼルエンジン トラック 5K3を1923年に製作し実用化試験を開始しました。このエンジンは4気筒8.8Lで1000rpmで50hpを出力しました。このディーゼルエンジン トラックは数年後には正式に生産されるようになりました。

 

 この車の名前は厳密にいうとメルセデス ベンツではなくベンツとなります。1926年にダイムラー社とベンツ社が合併してダイムラー ベンツ社となりその時点でメルセデス ベンツというブランド名ができたのですが、ダイムラー ベンツ社ではこの車もメルセデス ベンツと称しているようです。(なおダイムラー社も合併以前にディーゼルエンジンを開発していました) ヨーロッパでは経済性から乗用車でもディーゼルエンジンが良く使われていますが、ディーゼルエンジンを初めて搭載した乗用車は1936年のメルセデス ベンツ 260Dでした。

 

 

 ミニカーは1970年代に発売されたカーソル(CURSOR)製です。このミニカーはダイムラー ベンツ社の100周年記念品として製作されたプロモーション モデルの一台でした。このプロモーション モデルは主にダイムラー ベンツ社のディーラーで100周年記念品として販売されたようですが、一般向けにも1978年頃にデパートなどで販売されました。 (参照ページ→ カーソルのミニカー) 細かいところまでリアルに再現されたプラスチック製のスケールモデルで、当時の玩具的なミニカーとは一線を画するかなりレベルの高い出来ばえでした。荷台に「10 Jhare im Betrieb」と書かれたパネルを載せていますが、これは「10年間実用試験された」という意味のようです。カーソルは幌を付けた物や荷物を積載したバリエーションを発売しているようです。 以下はフロント/リアの拡大画像と荷台の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MERCEDES-BENZ DIESEL TRUCK 5K3 1
MERCEDES-BENZ DIESEL TRUCK 5K3 2

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MERCEDES-BENZ TARGA FLORIO 1924 GERMANY

MERCEDES-BENZ TARGA FLORIO 画像をクリック/タップすると画像が変わります
CURSOR 1072 1/43 92mm

 

メルセデス ベンツ タルガ フロリオ ドイツ 1924

 

 ダイムラーから移籍してきたフェルディナンド ポルシェ博士(スポーツカー ポルシェの創立者)の初仕事がスーパーチャージャー付きの新しいエンジンの改良でした。ポルシェの設計変更を受けたエンジンを積んだレースカーは1924年のタルガ フロリオ レースに出場し、総合優勝しました。4気筒 1.99L 過給時に120HPの性能でした。なおこの車の名前は厳密にいうとメルセデス ベンツではなくメルセデスとなります。(1926年にダイムラー社とベンツ社が合併したことで、ダイムラー ベンツ社のメルセデス ベンツというブランド名ができたので)

 

 ミニカーはカーソル(CURSOR)製です。このページに出てくるカーソルのミニカーはベンツの100周年記念品として販売されたものです。

 

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m
エンジン 変速機: 4気筒 1.99L 過給時120HP 
性能: 
データーベースで初期のベンツのミニカー検索
 

MERCEDES-BENZ TARGA FLORIO 1
MERCEDES-BENZ TARGA FLORIO 2

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OPEL 4/12HP LAUBFROSCH 1924 GERMANY

OPEL 4/12HP LAUBFROSCH 画像をクリック/タップすると画像が変わります
ELIGOR 1093 1/43 73㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3m
エンジン 変速機: 4気筒 951cc 12HP 3段変速
性能: 最高速70km/h
データーベースで戦前のオペルのミニカー検索

 

オペル 4/12HP ラウプフロッシュ ドイツ 1924

 

 1914年に第1次大戦が勃発すると、オペルは軍用車や航空機エンジンなどの軍需品の生産を行いました。1918年に戦争が終わるとオペルは戦前のモデルに手を加えた車を発売しましたが、戦後の不況下でそのような車は売れませんでした。そこでオペルは旧式な生産方式を止めフォード流の流れ作業による大量生産方式をドイツで初めて採用しました。この方式で1924年に登場した4/12HPは安価で実用的な2シーターの小型車で、4気筒951cc(12HP)エンジンを搭載し3段変速機で70km/hの性能でした。この車は全てが緑色に塗装されていたことからラウプフロッシュ(LAUBFROSCH ドイツ語で雨蛙の意)と呼ばれました。

 

 このラウプフロッシュは全く同じ発想で作られたフランスのシトロエン 5CVとラジエータグリル以外はほとんど見た目が同じでした。(証拠がないですがオペルがパクったようです) シトロエンは見た目がそっくりだということでオペルを告訴したのですが、最終的には色が違うという簡単な理由(シトロエンは黄、オペルは緑)でオペルが勝訴したそうです。4/12HPは1925年にエンジンを1018ccに拡大しホイールベースを延長した4/14HPに改良されました。ホイールベースを伸ばしたことにより4/14HPは4シーターボディを載せることができるようになり箱形のリムジーンも追加されました。ラウプフロッシュは大成功しエンジンのパワーアップなどの改良が行われ4/16HP、4/20HPに発展し、1931年まで生産され総生産台数は約12万台でした。(実車画像→ オペル 4/20HP 1929)

 

 

 ミニカーは1983年頃に発売されたエリゴール(ELIGOR)製です。実車に即した緑色のカラーリングで、ラウプフロッシュ(雨蛙)というニックネームどうりであることが良くわかります。なお実車同様にミニカーも同じエリゴール製のシトロエン 5CVの型を流用してフロントグリルだけを変更しています。エリゴールは商用バン仕様など十種類ほどをモデル化しています。これ以外のラウプフロッシュのミニカーはガマの4/14HP、ドイツのミニカー付雑誌「OPEL COLLECTION」のNo.22の4/12HPなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

OPEL LAUBFROSCH 1
OPEL LAUBFROSCH 2

 以下は1960年代に発売されたガマ製のオペル 4/14HP 1925 (1/46 型番976)の画像です。ホイールベースを延長した4/14HPをモデル化していますので、上記の4/12HPより車体が長くなっていることが分かります。玩具的な作風で作りが大雑把でなのであまりリアルという訳ではありませんが、モデル化されていない車種なのではその点では貴重なミニカーです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL 4/14HP 1
OPEL 4/14HP 2

 以下は1960年代に発売されたガマ製のオペル 4/14HP リムジン 1925 (1/46 型番977)の画像です。上記のバリエーションでラウプフロッシュのリムジン(セダン)です。車が小さいのであまりリムジンという名前が似合いませんが、室内は4シーター仕様です。これも大雑把な作りですが、実車の写真をみるとこんな感じの車でそれなりの出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL 4/14HP 3
OPEL 4/14HP 4

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HANOMAG 2/10HP KOMMISSBROT COUPE 1924 GERMANY

HANOMAG 2/10HP KOMMISSBROT COUPE 画像をクリック/タップすると画像が変わります
R.W. MODEL 53 1/43 68㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約2.78m 全幅約1.18m
エンジン 変速機: 水冷 単気筒 503cc 10HP 3段変速
性能: 最高速60km/h
データーベースでハノマークのミニカー検索

 

ハノマーク 2/10HP コミスブロート クーペ ドイツ 1924

 

 ドイツのザクセン州ハノーファーにあったハノーファーシェ マシネンバウ社(Hannoversche Maschinenbau AG)は1835年に蒸気機関を製造する会社として創立されました。蒸気機関車や軍用の蒸気車を製造し、1910年代からガソリンエンジン搭載の農業用トラクターも製造しました。1920年代にガソリンエンジン搭載の自動車製造に着手し、1925年に小型車ハノマーク(HANOMAG) 2/10HPを発売しました。ハノマーク 2/10HPは水冷 単気筒503cc(10HP)エンジンを車体後部に搭載する全長約2.8mのオープン2座の小型車で、3段変速で最高速60km/hの性能でした。後輪をチェーン駆動していますが、ディファレンシャル機構のない簡単な構造でした。

 

 当時のドイツは第1次大戦の敗戦で経済的に苦しい状況だったので、同時期のオペル ラウプフロッシュBMW デキシーも小さな車でした。ハノマーク 2/10HPはその丸みのある外観が軍隊で供給されていた安価なコッペパン コミスブロート(KOMMISSBROT:美味しくないらしい)に似ていたことから、コミスブロートの愛称で呼ばれました。乗用車と商用バンがあり1928年まで約15000台が生産されました。その後ハノーファーシェ マシネンバウ社は第2次大戦後まで軍用車両を製造し、1960年代の終わりに大型トラックメーカーのヘンシェルと合併しこの会社は1970年代にダイムラー ベンツに買収されました。

 

 

 ミニカーは1960-1970年代に発売されたチィスの別ブランドであったR.W. MODEL製です。簡単なハードトップの付いたクーペをモデル化しています。小さなミニカーですが、コミスブロートと呼ばれたボディがうまく再現され灯火類や室内なども良く再現されていて、当時のミニカーとしてとても良く出来ていました。リアのエンジンカバーが開閉でき、エンジンも再現されています。これ以外のコミスブロートのミニカーはシュコーが10数種類をモデル化しています。なおそれ以外のハノマークのミニカーは商用車やトラクターがほとんどです。 以下はフロントの拡大画像とリア/エンジンカバーを開いたエンジンルームの画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

HANOMAG KOMMISSBROT COUPE 1
HANOMAG KOMMISSBROT COUPE 2

 以下は同時期に発売された上記のバリエーションのハノマーク コミスブロート カブリオレ (1/43 型番52)の画像です。幌を畳んだカブリオレをモデル化しています。シートの背後にスペアタイヤを積んでいます。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HANOMAG KOMMISSBROT CABRIOLET 1
HANOMAG KOMMISSBROT CABRIOLET 2

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MAN DIESEL TRUCK 1925 GERMANY

MAN DIESEL TRUCK 画像をクリック/タップすると画像が変わります
ZISS 304 1/43 143㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約6m 全幅約2.2m
エンジン 変速機: 4気筒 ?L 40HP? 4段変速?
性能: 最高速 不詳 積載量4t?
データーベースでMANのミニカー検索

 

MAN ディーゼル トラック ドイツ 1925

 

 MANは「Maschinenfabrik Augsburg?N?rnberg (アウクスブルク-ニュルンベルク機械工場)」の頭文字で、製鉄や建設などを行う重工業企業として1898年に誕生しました。1915年にスイスのザウラー社と共同でMAN-ザウラートラック社を設立し、トラックやバスの製造を始めました。その後MAN-ザウラートラック社はMANの子会社となりました。

 1914年に第1次世界大戦が始まり、馬に代わる輸送手段として欧米各国でガソリンエンジンを搭載する軍用トラックの開発が進められました。ドイツでは大量に必要となった軍用トラックの調達コストを下げる為、政府がトラックの統一基準を定め、すべてのメーカーに同じ規格のトラックを作らせるようにしました。また民間のトラックにも戦時には徴用できるという条件付きで購入に補助金を支給していました。

 

 MANは1923年に直噴式ディーゼルエンジンを開発し、ディーゼルエンジンを搭載したトラックを生産しました。第2次世界大戦中は戦車や潜水艦 Uボートのディーゼルエンジンを製造していました。戦後もトラックやバスなどの専門メーカーとして発展しました。現在はドイツのトラックメーカーとしてダイムラー ベンツに次ぐ2位のメーカーで、フォルクスワーゲンのグループ企業です。

 

 

 ミニカーは1960-1970年代に発売されたドイツのZISS(チィス)製です。MANが開発した最初のディーゼル トラックをモデル化しています。ZISSのミニカーはプラスチック部品をほとんど使用せず、がっちりとしたつくりで独特の雰囲気がありました。大型のトラックを1/43でモデル化しているので、大きなサイズで実車の雰囲気がうまく再現され、Wタイヤの後輪やそれを駆動するチェーンも再現しているなど当時としては出来の良いミニカーでした。なお金属製のフロントグリルには大きなMANのロゴが付いていますが、これは実車に即した物ではなく、ミニカーの見た目を良くする為に誇張しているようです。ZISSはバリエーションとしてタンクローリーやバスもモデル化していました。またボンネットとフロントグリルを変更して、同時代のトラックメーカー ヘンシェル(HENSCHEL)のトラックとタンクローリーもモデル化していました。ヘンシェルはディーゼルではなくガソリンエンジンを搭載していたと思いますが、上述したようにトラック規格が標準化されていたので、MANとヘンシェルはほとんど同じような外観だったようです。同様の理由で同時期のメルセデス ベンツ トラック 1932もよく似た外観です。これ以外のMANのミニカーはリーツェ、ブレキナ、AMW、ヘルパなどが大型トラックやバスなどを非常にたくさんモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MAN DIESEL TRUCK 1
MAN DIESEL TRUCK 2

 以下は俯瞰/床下分の画像とチェーン駆動の後輪の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MAN DIESEL TRUCK 3
MAN DIESEL TRUCK 4

 以下は上記と同時期に発売されたZISS製のMAN タンク トラック (1/43 型番305)の画像です。石油会社 BP(British Petroleum)のタンクローリーをモデル化しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MAN DIESEL TANK TRUCK 1
MAN DIESEL TANK TRUCK 2

 以下は上記と同時期に発売されたZISS製のMAN バス (1/43 型番306)の画像です。側面に表示された「Wiblingen Ulm Wiblingen」は路線表示で、ドイツ南西部の都市ウルム(Ulm)市とその近くのウィブリンゲン(Wiblingen)地区の間を結ぶ都市バスのようです。室内は中央の通路を挟んだ2列の背中合わせシートと後席ベンチシートで20人分の座席があります。リアに乗客昇降用のドアと階段が付いています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MAN DIESEL BUS 1
MAN DIESEL BUS 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MAN DIESEL BUS 1
MAN DIESEL BUS 2

 以下は上記と同時期に発売されたZISS(チィス)製のヘンシェル トラック 1926 (1/43 型番302)の画像です。ボンネットとフロントグリルがと異なっていますが、それ以外は上記のMANのトラックとほとんど同じです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HENSCHEL TRUCK 1
HENSCHEL TRUCK 2

 以下は上記と同時期に発売されたZISS(チィス)製のヘンシェル タンク トラック 1926 (1/43 型番303)の画像です。これは石油会社 ARALのタンクローリーをモデル化しています。上記のMANのタンクローリーとはタンクの形状が異なっています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HENSCHEL TANK TRUCK 1
HENSCHEL TANK TRUCK 2

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MERCEDES-BENZ SSK (W06) 1927 GERMANY

MERCEDES-BENZ SSK (W06) 画像をクリック/タップすると画像が変わります
RIO 80 1/43? 105mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.24m 全幅約1.7m
エンジン 変速機: 6気筒 7L 過給時225HP 4段変速
性能: 最高速200km/h
データーベースでメルセデス ベンツ SSKのミニカー検索

 

メルセデス ベンツ SSK (W06) ドイツ 1927

 

 前述したベンツ SSのホイールベースを短縮しサーキットでの性能を高めたのが「SSK」です。Kはドイツ語のKURZ(短いの意)です。エンジンは225HPに強化され最高速200km/hで、ヘッドライト/フェンダーなどを取り外せば即レーシングカーになりました。当時のグランプリレースはレーシングカーやスポーツカーが混在する状態でしたので、レースを意識して開発されたSS、SSKは各種レースで大活躍していました。

 

 SSKの純粋なレーシング仕様でファクトリーチーム用にSSKLが 数台だけ製作されました。SSKLのLはドイツ語のLeicht(軽いの意)で、徹底的な軽量化をするためにフレーム各部に軽減穴が開けられていました。

 

 

 ミニカーはイタリアのリオ(RIO)製で、1984年頃に発売されました。リオのクラシックカーはほとんどが1990年以前に作られていますが、いずれも当時のミニカーとしては非常に出来が良いものでした。このSSKも最近までこれを上回る出来ばえの1/43サイズの量産ミニカーはありませんでした。スケールモデル的な観点で見ると、ボンネット部の高さが少し高めなのですが、これは迫力を出すための意図的なデフォルメだと思います。また1/43よりも少し大きめにできているので、1/43でできたミニカーと並べた場合に少し違和感があるのが唯一の難点です。リオは同じ型を使ってSSKLもモデル化しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
 

MERCEDES-BENZ SSK (W06) 5
MERCEDES-BENZ SSK (W06) 6

 リオ以外では1980年代以前の古いものばかりですが、ラミー、ガマ、ノレブのプラスチック製、ブラーゴの1/18などがあります。2008年にイクソ製がSSKをモデル化し、現時点の1/43サイズの量産ミニカーではイクソ製がベストの出来ばえとなりました。 以下はイクソのSSK(型番MUS016)の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ SSK 1
MERCEDES-BENZ SSK 2

 以下はラミー(型番38 赤)とノレブ(型番150 薄黄)の画像です。ノレブは経年変化で少しボディが変形しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ SSK 3
MERCEDES-BENZ SSK 4

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MERCEDES-BENZ SS TORPEDO (W06) 1928 GERMANY

MERCEDES-BENZ SS TORPEDO (W06) 画像をクリック/タップすると画像が変わります
SOLIDO 137 1/43 113㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.7m 全幅約1.7m
エンジン 変速機: 6気筒 7L 140HP(過給時200HP) 4段変速
性能: 最高速185km/h
データーベースでメルセデス ベンツ SSのミニカー検索

 

メルセデス ベンツ SS トルペード (W06) ドイツ 1928

 

 前述したレースカーのスーパーチャージャーエンジンを成功させたフェルディナンド ポルシェ博士は6気筒スーパーチャージャーエンジンを設計し、ベンツのツーリングカーに搭載していきました。1926年に登場した最初のモデルは「Kヴァーゲン」と呼ばれ、6気筒6.3L(110HP 過給時160HP)エンジンを搭載し、当時最速のツーリングカーでした。それをさらに発展させたのが「Sヴァーゲン」で、ベンツのスポーツカー Sシリーズの最初のモデルとなります。Sヴァーゲンは6気筒6.8L(120HP 過給時180HP)エンジンを搭載し、さらにそのエンジンを6気筒7L(140HP 過給時200HP)にパワーアップしたのがSSでした。

 

 ミニカーはフランスのソリド製です。ソリドが1960年代に発売したクラシックカーシリーズ(約10種類)は当時としては非常に出来が良いミニカーでした。このベンツ SSもその一つで型番を4137に変更して、その後20年以上も生産された傑作でした。ソリドの別ブランドのベレム(VEREM)でも発売されています。ソリド以外のミニカーとしては、古いマッチボックスのYシリーズ、イクソとその廉価版ホワイトボックス( WHITE BOX)の物があります。イクソの物は元々はフランスのミニカー付き雑誌「VOITURES CLASSIQUES」(No30)用として作られた物でした。

 

 

 以下はソリドのバリエーションで幌を立てたSS(型番132)の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
 

MERCEDES-BENZ SS 1
MERCEDES-BENZ SS 2

 以下はマッチボックスのYシリーズ(型番Y16-2)の画像です。ヘッドライトがグリル横から生えているなどマッチボックス流の簡素化が行われていますが、全体の雰囲気がベンツ SSから外れていないのはさすがです。当時の安価なクラシックカーのミニカーとしては上出来でした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ SS TORPEDO 3
MERCEDES-BENZ SS TORPEDO 4

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OPEL 10/40HP TYPE 80 1928 GERMANY

OPEL 10/40HP TYPE 80 画像をクリック/タップすると画像が変わります
IXO MUS056 1/43 110mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.7m 全幅約1.77m
エンジン 変速機: 4気筒 2.6L 40HP 3段変速
性能: 最高速85km/h
データーベースで戦前のオペルのミニカー検索

 

オペル 10/40HP タイプ 80 ドイツ 1928

 

 前述したようにオペルはラウプフロッシュが大成功し、1928年にはドイツ最大の自動車メーカーとなりました。ラウプフロッシュの上級車として10/40HP(税制上馬力/実馬力) タイプ 80が1925年に登場しました。10/40HPは4気筒2.6L(40HP)エンジンを搭載した中型車で、4ドアセダン、2ドアクーペ、ホイールベースを拡大した3列シートの6/7人乗りの4ドアワゴン、4ドアリムジンがありました。。外観はそっけない四角い箱型ですが、同時期にフランスでフォード式大量生産方式を採用したシトロエン B2によく似ており、当時の大量生産車に共通するデザインでした。セダンは3段変速で最高速85km/hの性能でした。タイプ 80も大量生産方式により低価格で、1920年代のドイツでは一番ポピュラーな中型車だったそうです。

 

 オペルは1927年に6気筒4.2Lエンジン搭載のタイプ 100、1929年には8気筒6Lエンジン搭載のレーゲント(REGENT)などの大型車を登場させました。1920年代後半になるとGMやフォードのアメリカ系メーカーがドイツ市場に本格的に進出し、小型車から中型/大型車への進出を図っていたオペルはそのクラスでは対抗することが難しくなりました。そこでオペルはGMと提携する道を選び1929年にGM傘下となりました。1931年にラウプフロッシュの後継車1.2Lなど小型車も登場し、1930年代半ばにはオペルは年間10万台以上を生産するヨーロッパ最大の自動車メーカーとなりました。 (実車画像→ オペル レーゲント 1929)

 

 

 ミニカーは2014年に発売されたイクソ製のミュージアムシリーズです。タイプ 80の6/7人乗りのロングホイールベース版リムジンをモデル化しています。このミニカーは元々はドイツのミニカー付雑誌「OPEL COLLECTION」のNo.38でモデル化された物をイクソのカタログモデルとして発売した物です。この当時の地味なセダンがモデル化されたのはミニカー付雑誌ならではのことだと思います。(タイプ 80の量産ミニカーはこれ以外はありません) 実車の雰囲気がうまく再現され、少し大きめにデフォルメされたグリル上のマスコット、側面の細いクロームモール、エッチング材の繊細なワイパー、室内などの細部もイクソのこのシリーズに共通する良い出来ばえです。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

OPEL 10/40HP MODEL 80 1
OPEL 10/40HP MODEL 80 2

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BMW DIXI (3/15) 1928 GERMANY

BMW DIXI (3/15) 画像をクリック/タップすると画像が変わります
SCHUCO 82229417892 1/43 71mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3m
エンジン 変速機: 4気筒 750cc 15HP 3段変速
性能: 最高速75km/h
データーベースでBMW ディキシーのミニカー検索

 

BMW ディキシー (3/15) ドイツ 1928

 

 1916年に設立されたドイツの航空機エンジンメーカー BFW(Bayerische Flugzeug Werken)が名前を変更して、BMW(Bayerishe Motoren Werke(バイエルン発動機製造会社)が設立されました。青と白のBMWのエンブレムはバイエルン州の旗(青と白の格子模様)に由来するもので、良く言われている高速回転している飛行機のプロペラのデザインだという説は正しくないようです。1920年代に2輪車製造に進出し水平対向2気筒エンジン搭載の2輪車R32で有名になりました。1928年にイギリスのオースティン セブンのライセンス生産をしていたディキシー社から製造権を得て4輪車のディキシーを発表しました。

 

 ディキシーの標準モデルは4気筒750cc(15HP)エンジン搭載で最高速75km/hでしたが、18HPにパワーアップし最高速90km/hの2シーターのスポーツ仕様や商用バンなどのバリエーションが追加されました。1929年には名前がディキシーから3/15に変更されました。1932年にオースチンとのライセンス契約を終了し、自社開発の3/20が登場しました。ディキシー(3/15を含む)は約2.5万台が生産されBMWの基礎を固めました。スポーツモデルが1930年のモンテカルロラリーでクラス優勝するなどディキシーは本家のオースティン セブン同様にレースで活躍しています。

 

 

 ミニカーは1997年頃にBMW特注品として発売されたシュコー製です。実車が小さいのでミニカーも70㎜程のサイズですが、リアルなフロントグリルやディスクホイールなどしっかりした出来ばえです。画像がモノクロに見えますが、フロントグリル上の大きめに作られた青いエンブレムで分かるようにカラー画像です。シュコーはカブリオレや商用バンもモデル化しています。シュコー以外のディキシーのミニカーは、PREMIUM CLASSIXXSの商用バン、オートアートの1/18、ブレキナの1/87、RICKOの1/87などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

BMW DIXI 1
BMW DIXI 2

 以下は1997年に発売された上述したシュコーのバリエーションでディキシー 3/15 カブリオレ(1/43 型番02293)の画像です。黒/黄のカラーリングが鮮やかで、室内がそこそこ再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BMW DIXI CABRIOLET 1
BMW DIXI CABRIOLET 2

 以下は1970年頃に発売されたドイツのチィス(ZISS)の別ブランドであったR.W. MODEL製のディキシー カブリオレ(1/40? 型番57)の画像です。ワイヤースポークホイールを履いたスポーティな2座のカブリオレのモデルで、1/43より少し大きめにできています。全体的な色使いから少し玩具ぽっくみえますが、それなりにリアルに出来ています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BMW DIXI CABRIOLET 3
BMW DIXI CABRIOLET 4

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