ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

DAIMLER 38HP 1910 UK

DAIMLER 38HP
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DAIMLER 38HP


CORGI 9021 1/43 107㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.5m エンジン 変速機: 4気筒 6280cc 40HP 4段変速
性能: 最高速80km/h  データーベースで戦前のディムラーのミニカー検索

ディムラー 38HP イギリス 1910年

 

 イギリスの技術者フレデリック シムス(Frederick Richard Simms )はゴットリープ ダイムラーからダイムラー製エンジンの特許実施権を得て、そのエンジンを搭載した自動車を完成させました。投資家のハリー J ローソン(Harry John Lawson)はシムスの特許権を買い取り、1896年にイギリス最古の自動車メーカー ディムラー モーター社を設立しました。1897年には最初のディムラー車(2気筒エンジン搭載)が発売されました。なお「ディムラー」と「ダイムラー」はどちらも綴りは同じDAIMLERなのですが、イギリス製のDAIMLERはドイツ製と区別する為「ディムラー」と表記しています。(最近はあまり区別しないようですが、私は昔流でディムラーとしています)

 

 1900年にイギリス王室は初めての自動車としてディムラー車を購入し、エドワード7世がディムラー 22HP(1902年式)を王室最初の御料車に指定したことで、それ以後の約50年間 英王室御料車はディムラーが担当するようになりました。(実車画像→ ディムラー 22HP) ディムラーは御料車に指定されたことで上流階級の人気を得て業績を伸ばしていきました。1908年にはスリーブ バルブ(シリンダ側面のスリーブに吸排気ポートを設ける構造)式エンジンの製造権を得て、このエンジンの優れた静粛性を生かした高級車を製造しました。画像のディムラー 38HPもそのスリーブ バルブ式エンジンを搭載した車で、この車のリムジーンは王室御料車に採用されていました。

 

 

 ミニカーは1964年に発売されたコーギー製で、当時のマニア向けのクラシック シリーズの一台です。コーギーのクラシック シリーズはいずれも当時のミニカーとしては素晴らしい出来ばえでした。このディムラー 38HPもディムラーの特徴である上部にフルート(縦溝)が刻まれたフロントグリル、ウインドースクリーン中央のクラクション、灯火類などの細部がリアルで良く出来ています。またコーギーが得意としていたフィギュアが4体乗っています。この当時の服装をしたフィギュアは綺麗に彩色された良い出来ばえで、お抱え運転手の運転で家族がドライブしているといった楽しい雰囲気のミニカーになっています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

DAIMLER 38HP 1
DAIMLER 38HP 2

 以下は1996年に発売されたマッチボックス製のディムラー A12 1911 (1/45 型番YMS05)の画像です。A12は上記38HPと同時期の車で、4気筒1.7L(12HP)スリーブバルブ エンジンを搭載した当時のディムラーとしてはサイズの小さな車(全長約3.8m?)だったようです。マッチボックスは1966年に型番Y13でディムラー A12をモデル化していましたが、これはマッチボックス Yシリーズ40周年記念モデルとして特別に豪華なカラーリングを施して再生産されたものでした。専用の箱に収められていて、Yシリーズ40周年記念メダルが付いていました。このYシリーズ40周年記念モデル(型番YMS**)はこれ以外にも7種類ほどがありました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DAIMLER A12 1
DAIMLER A12 2

 以下はフロント/リアの拡大画像とYシリーズ40周年記念メダルの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DAIMLER A12 3
DAIMLER A12 4

 以下は上述した1966年に発売されたマッチボックス製のディムラー A12 1911 (1/45 型番Y13)の画像です。Yシリーズの初期のミニカーですで、子供の頃に入手した物なので多少傷がついています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DAIMLER A12 5
DAIMLER A12 6

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DENNIS FIRE ENGINE WITH LADDER ESCAPE 1910 UK

DENNIS FIRE ENGINE WITH LADDER ESCAPE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DENNIS FIRE ENGINE WITH LADDER ESCAPE


CONRAD 1025 1/43 177㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約7.6m 全幅約2m エンジン 変速機: 4気筒 5.2L? 
性能: 最高速 不詳  データーベースで戦前の消防車のミニカー検索

デニス 消防車 はしご付 イギリス 1910年

 

 イギリスのデニス スペシャル ビークル社(Dennis Specialist Vehicles)は大型トラックと消防車のメーカーでした。その前身はデニス兄弟が1895年に創立した自転車を製造するデニス兄弟社で、1898年から自動車の製造を始めました。同社はイギリス初の自動車製造工場を設立し、1900年代には小型車から中型車まで数モデルを販売するようになりました。1903年には最初のバス、1908年に最初の消防車を製造し商用車メーカーとして発展しました。第1次大戦では軍用車を製造しましたが、戦後は軍用車の需要がなくなり清掃車やバスなどを製造し乗用車生産から撤退しました。第2次大戦中はトラック製造を行い、戦後はバス/トラック/消防車のメーカーとして2007年まで存続しました。

 

 同社は消防車に関しては独特の技術を保有していました。デニス消防車は当初から、他のメーカーが使用しているピストンポンプではなく遠心ポンプまたはタービンをウォーターポンプとして使用していました。これは一般的なピストンポンプよりも構造が複雑で製造が難しいのですが、送水ポンプとして利点がありました。河川などから消火用の水を吸引するのではなく消火栓から水が供給される場合、この消火栓の水圧は遠心ポンプを介することで増圧されるのですが、ピストンポンプではその増圧が出来ませんでした。またピストンポンプの吐出圧は大きく変動するので、この変動を抑えるために空気を満たしたレシーバーを介する必要がありました。

 

 

 ミニカーは1985年に発売されたコンラート(CONRAD)製で、1910年のデニス 消防車をモデル化しています。コンラートはドイツのミニカーメーカーで、1950年代からダイキャスト製のミニカーを販売していました。(以前はGESCHというブランド名も使っていました) 1980年代には1/43の乗用車も手掛けていましたが、現在は1/50のトラックやクレーン車などをメインにしています。(日本国内にはほとんど輸入されていませんが) このデニス 消防車は、はしご以外はほとんどがメタル製パーツなので、がっちりとした出来ばえです。実車の画像と見比べると、クラクションと鐘やはしごの取り付け金具など細かなところまで良く再現されています。ボンネットを取り外すとエンジンが再現されています。また移動用の車輪が付いたはしごは実車同様に脱着でき、はしごは3段重ねで延ばすこともできます。これ以外のデニス消防車のミニカーは同じようなタイプの1921年式をヤトミンが1/43でモデル化しています。消防車以外のデニスのミニカーとしてはTINYが2階建てバスを10数種類モデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。フロントグリルの上部には見難いですが「DENNIS」のロゴが付いています。リアの荷台の横には「LONDON FIRE BRIGADE(ロンドン消防署)」と表示されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

DENNIS FIRE ENGINE WITH LADDER ESCAPE 1
DENNIS FIRE ENGINE WITH LADDER ESCAPE 2

 以下はボンネットを外したエンジンルームの画像とはしごを脱着した状態の画像です。車輪の付いたはしごはプラスチック製です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DENNIS FIRE ENGINE WITH LADDER ESCAPE 3
DENNIS FIRE ENGINE WITH LADDER ESCAPE 4

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RUSSO BALT C24/30 LANDAULET 1910 RUSSIA

RUSSO BALT C24/30 LANDAULET
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RUSSO BALT C24/30 LANDAULET


USSR A22 1/43 100㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.3m 全幅約1.6m エンジン 変速機: 4気筒 4.5L 30HP 3段変速
性能: 最高速 不詳  データーベースでロシア製ミニカーのミニカー検索

ルッソ バルト C24/30 ランドレー ロシア 1910年

 

 ルッソ バルト車両会社はロシア帝国時代の1894年に創業された会社で当初は馬車などを製造し、後に路面電車、自動車、航空機を製造するようになりました。最初の自動車は1909年に登場したルッソ バルト 24/30でした。この車はベルギーの自動車会社 フォンドウ (AUTOMOBILES CHARLES FONDU 1906年から1912年まで存続)の技術者を雇い、4気筒4.5Lエンジンを搭載したフォンドウ 24/30CV (1907)をライセンス生産したものだったようです。その後乗用車のK12、C24、E15とトラックのD24、M24、T40などが生産されるようになりました。1912年からは航空機も製造するようになりました。

 

 乗用車のベースとなったフォンドウ車はラリーなどで活躍していて、ルッソ バルト C24も1912年のモンテ カルロ ラリーで9位となっていますので、信頼性が高い車だったようです。ルッソ バルトの乗用車として一番高級であったC24にはトルペード、フェートン、ランドレー、リムジンなどがあり約350台ほどが生産されました。C24のランドレーはロシア皇帝の御料車として使われたようです。1917年のロシア革命でロシア帝国が崩壊し、ルッソ バルト社は1918年に国有化され、その後は軍用車だけを生産するようになり1923年にブランドが消滅しました。

 

 

 ミニカーは1985年に入手したソ連製のミニカーです。(オークションで入手したので正確な発売時期がわかりません) ルッソ バルトの初期型 C24/30 1910年式の上級グレードのランドレーをモデル化しています。プロポーショが正確で、クラシックカーに付き物の灯火類や金具類が金メッキしたパーツで再現され、床下部分のシャーシやサスペンションもそこそこ再現されているなど、クラシックカーの1980年代のミニカーとして良い出来ばえになっていました。この作風はイタリアの老舗ブランド リオのミニカーによく似ていて、たぶんお手本にしていると思われます。なおルッソ バルト C24のミニカーは最近までこのUSSR製しかありませんでしたが、最近になってデアゴスティーニのミニカー付き雑誌「Auto Legends USSR」シリーズでもモデルされました。

 なおソ連製ミニカーが日本国内に本格的に輸入されたのは1977年で、この時期にかなりの種類が販売されました。ほとんどモデル化されていないロシア製乗用車のミニカーということで、私もミニカー専門店でモスクビッチなどを購入しました。ただしこの時期に輸入されたソ連製ミニカーは当時のソ連の民生用製造業の品質レベルを反映していて、使用しているダイキャスト材に粗悪な物が多く、経年変化で破損するものが多かったです。その後も1980年代までソ連製ミニカーは単発的に輸入されていましたが、徐々に品質レベルは向上していきました。このルッソ バルトのミニカーは1980年代に作られた物だと思われますが、同時期に私が購入したソ連製ミニカーには経年劣化した物はなく、ダイキャスト材の品質は良くなったようで、材質だけではなくミニカー製作の技術レベルも向上していました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

RUSSO BALT C24/30 LANDAULET 1
RUSSO BALT C24/30 LANDAULET 2

 以下は床下部分の画像です。床下部分にはシャーシ/変速機/ドライブシャフト/サスペンションなどがそこそこリアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RUSSO BALT C24/30 LANDAULET 4

 以下は上記と同時期に発売されたと思われるバリエーションで ルッソ バルト C20/30 トルペード 1909 (1/43 型番A36)の画像です。こちらはC24/30のオープン仕様のトルペードをモデル化しています。上記のランドレーはボンネットが固定されていますが、このトルペードはボンネットを外すことができ、2ブロック構造の4気筒エンジンがかなりリアルに再現されています。それ以外にもフロントグリルの細部などが異なりますが、基本的には上記のランドレーのバリエーションとみなすことができます。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RUSSO BALT C24/30 TORPEDO 1
RUSSO BALT C24/30 TORPEDO 2

 以下は上記と同時期に発売されたと思われる ルッソ バルト C20/40 フェートン 1912 (1/43 型番A22)の画像です。C20/30の改良型でエンジンを40HPにパワーアップしたC20/40のフェートン(幌付のオープンカー)をモデル化しています。型番A22は上記のランドレーと同じ型番なのですが、ランドレーのバリエーションではなくかなり大幅な変更がされています。フロントグリルがロゴ付きに変わりグリル上にはマスコットがついています。ボディ全体にやや丸みがついてすこし近代的なボディになり、灯火類が増えホイールが変更されています。画像はありませんが床下部分も全くの別物になっていますので、バリエーションではなく新しく型を起したものになっています。これもクラシックカーの1980年代のミニカーとして良い出来ばえになっていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RUSSO BALT C24/40 PHAETON 1
RUSSO BALT C24/40 PHAETON 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RUSSO BALT C24/40 PHAETON 3
RUSSO BALT C24/40 PHAETON 4

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BENZ BLITZEN 1911 GERMANY

BENZ BLITZEN
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BENZ BLITZEN


CURSOR 971 1/43 125mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.3m 全幅約1.6m エンジン 変速機: 4気筒 21.5L 220HP 4段変速
性能: 最高速228km/h  データーベースでベンツ ブリッツェンのミニカー検索

ベンツ ブリッツェン ドイツ 1911年

 

 1909年以降にヨーロッパでは各国の利害の対立でフォーミュラーカー規定がまとまらなくなり、GPレースが開催されなりました。そこで自動車メーカは自車の宣伝をする為に、レースに使えなくなった大排気量のレーシングカーを使って各種の速度記録に挑戦することになりました。ベンツはこの目的で1909年にレーシングカー ブリッツェンを開発しました。ブリッツェンは4気筒21.5L(220HP)の巨大なエンジンを搭載し後輪をチェーン駆動していました。なお名前の「ブリッツェン」とは稲妻という意味です。

 

 ブリッツェンは1909年にイギリス ブルックランズで202.7km/hの速度記録(往復の平均速度)、1911年にアメリカ デイトナ ビーチで228.1km/hの速度記録を達成しました。この228.1km/hの速度記録は当時の鉄道や航空機よりも速く、1919年まで破られませんでした。この速度記録を出したブリッツェンのカウル付フロントグリルを持つ流線形ボディやカバー付ホイールなどの空気抵抗を考えたデザインは先進的でした。エンジンの燃料供給は手動の圧縮ポンプで行っていたので、狭いコクピット内の助手席には圧縮ポンプを操作するアシスタントが乗っていました。(コクピット内をよく見ると2シータなのです) 製造された6台のうち2台が現存し、メルセデス ベンツ博物館とアメリカの収集家が保有しているそうです。

 

 

 ミニカーは1970年代に発売されたカーソル(CURSOR)製です。このミニカーはダイムラー ベンツ社の100周年記念品として製作されたプロモーション モデルの一台でした。このプロモーション モデルは主にダイムラー ベンツ社のディーラーで100周年記念品として販売されたようですが、一般向けにも1978年頃にデパートなどで販売されました。 (参照ページ→ カーソルのミニカー) このミニカーは228.1km/hの速度記録を達成した流線形ボディの車をモデル化しています。全体がプラスチック製で後輪のチェーン駆動部などの細部までリアルに再現されているなど、当時の玩具的なミニカーとは一線を画するスケールモデル的な出来ばえでした。これ以外のベンツ ブリッツェンのミニカーはブルムの初期型など4種類、ボスモデル(レジン製)の1/18などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

BENZ BLITZEN 1
BENZ BLITZEN 2

 以下は1979年に発売されたブルム製のベンツ ブリッツェン 1909 (1/43 型番R019)の画像です。これは従来のGPカーをベースにして1909年に開発されたベンツ ブリッツェンの初期型をモデル化しています。まだボディに空力的な配慮はされていませんが、この車でも最高速は150km/hを超えたそうです。これも後輪のチェーンが再現されていて、細部まで良く出来ています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BENZ BLITZEN 3
BENZ BLITZEN 5

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BENZ BLITZEN 4
BENZ BLITZE 6 N

 以下は1982年に発売されたブルム製のベンツ ブリッツェン インディアナポリス 1911 (1/43 型番R081)の画像です。これはデイトナ ビーチで速度記録を達成した車とは別の車で、1911年にインディアナポリスで速度記録に挑戦した車をモデル化しているようです。(この時は速度記録は達成されなかったようです) ボディ側面にブリッツェン ベンツのロゴが付き、この車の所有者でドライバーでもあった「バーニー オールドフィールド(Barney Oldfield)」の名前が表示されています。バーニー オールドフィールドはこの車で1910年に212㎞/hの速度記録を達成しています。カーソル製のブリッツェン ベンツとは排気管やボディ後方のテール部分の長さ、ホイールなどが異なっています。これも当時のミニカーとしてかなり良い出来ばえでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BENZ BLITZEN 7
BENZ BLITZEN 8

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BENZ BLITZEN 9
BENZ BLITZEN 10

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AUDI TYPE A (10/22) 1911 GERMANY

AUDI TYPE A (10/22)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUDI TYPE A (10/22)


MINICHAMPS 437019030 1/43 103㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.4m エンジン 変速機: 4気筒 2.6L 22HP 4段変速
性能: 最高速75km/h  データーベースで戦前のアウディのミニカー検索

アウディ タイプ A (10/22) ドイツ 1911年

 

 自動車創世記にベンツの工場長を務めていた技術者アウグスト ホルヒ(August Horch)はホルヒ社を設立し、1901年から自動車製造を始めました。アウグスト ホルヒは技術/品質にこだわって出資者の経営陣と対立し、1909年に自分が設立した会社を去りました。その直後に彼はまたホルヒという名前の会社を設立しましたが、元のホルヒ社からクレームが付き、1910年に名前をアウディに変更しました。なおホルヒとはドイツ語では「聞く」という意味があり、ラテン語で同じ「聞く」という意味のアウディ「AUDI」を使ったそうです。

 

 アウディ社が生産した最初の車はタイプ Aでした。タイプ Aは4気筒2.6L(22-28HP)エンジンを搭載した後輪駆動車で、最高速75km/hの性能でした。1911年から1915年の5年間で137台が生産されたようです。その後1911年にはタイプ B(4気筒2.6L 28HP)、タイプ C(4気筒3.6L 35HP)、1912年にタイプ D(4気筒4.7L 45HP)が登場しました。さらにタイプ E、G、Kが続き1924年には初の6気筒4.7L(70HP)エンジンを搭載したタイプ Mが登場しました。この当時のアウディ車は高性能な高級車として知られていました。

 

 

 ミニカーは2010年に発売されたミニチャンプス製です。もともとはアウディ社の100周年記念モデルとして製作された物で、そちらは実車参照画像と同じ緑のボディカラーで出来ているようです。メーカー特注品ということで、通常品よりレベルの高い仕上がりとなっています。特にエッチング パーツで出来たハンドルとボディ右サイドの変速レバー、細かな細工の灯火類、忠実に再現された前後のサスペンションなど非常にリアルに作ってあります。ちょっと変わっているのはヘッドライトの砲弾型のカバー(多分破損防止用)ですが、横にヒンジのような部分がありますので使用するときにはカバーを開くのだと思います。 ただし限定1000台ほどの少量生産品故にレジン製で軽くて安っぽい感じがするのがいまいちです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

AUDI TYPE A (10/22) 1
AUDI TYPE A (10/22) 2

 以下は床下部分の画像です。ドライブトレーンやサスペンションがリアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUDI TYPE A (10/22) 4

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