ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

RENAULT 30 TS 1975 FRANCE

RENAULT 30 TS
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT 30 TS


SOLIDO 30 1/43 105mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.52m 全幅約1.73m エンジン 変速機: V型6気筒 2.7L 131HP 4段変速/3段自動変速
性能: 最高速185km/h  データーベースでルノー 20/30のミニカー検索

ルノー 30 TS フランス 1975年

 

 第2次大戦後はフレガートコロラールを除いて2Lクラス以下の小型車しか製造していなかったルノーから、1975年に久しぶりに登場した中型車がルノー 30でした。ルノー 16と同じようなハッチバック スタイルをこのクラスの車に採用したことが当時としては一風変わっていました。私も当時はこのスタイルに違和感を覚えたものでした。V型6気筒2.7L(131HP)エンジンを前輪にオーバーハングして縦置き搭載する前輪駆動方式はルノー 12と同じで、4段変速で最高速185km/hの性能でした。このエンジンはプジョー、ボルボと共同開発したいわゆるPRVエンジンで、プジョー 604ボルボ 240/260シリーズにも搭載されました。

 

 ルノー 30の登場から半年ほど遅れてルノー 20が登場しました。ルノー 20はルノー 30に4気筒エンジンを搭載した廉価版でルノー 16の後継車といった位置づけでした。4気筒1.6L(96HP)エンジンを搭載し最高速160km/hの性能でした。ルノー 30と外観上で差別化する為ヘッドライトが角形2灯式となっていました。後に4気筒2L(109HP)エンジンや、ルノーの乗用車では初のディーゼルエンジン 4気筒2.1L(64HP)が追加されました。ルノー 20/30は1984年まで生産され、総生産台数は20が約62万台で30が15万台でした。後継車はルノー 25でした。

 

 

 ミニカーは1975年に発売されたソリドの当時物です。中級グレードのTLをモデル化しています。(ルノー 30のグレードは下からL、TL、GTLでした) ソリドらしい肉厚の薄いシャープな造形で、メタリック塗装が良く似合っていて、実車の雰囲気が良く再現されています。フロント ドアが開くギミック付で、ソリドのギミックは閉じた状態の立て付けが良いのが特長です。(隙間が無いので開くように見えません) ルノー 20/30のミニカーはこのソリドの別ブランドのべレムの30、ノレブの20/30の当時物とそれをリファインした再販品と新規の1/18などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

RENAULT 30 1
RENAULT 30 2

 以下は1975年に発売されたノレブ製の当時物 ルノー 30 TL (1/43 型番856)の画像です。造形的には上記ソリドと同等で実車のプロポーションがうまく再現され、ソリドと同じ前ドア開閉ギミック付です。ソリドに比べるとギミックの立て付け、ホイール/灯火類の仕上げ、塗装の艶などが明らかに見劣りします。その為当時のノレブはソリドより格下の2流品扱いでした。(2000年以降から立場が逆転していきましたが) また当時のノレブはプラスチック製からメタル(ダイキャスト)製への転換期で、同じ型を使ったプラスチック製とメタル製の物が併売されていました。このルノー 30もプラスチック製とメタル製の2タイプがありました。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT 30 3
RENAULT 30 4

 以下は1977年に発売されたノレブ製の当時物 ルノー 20 TL (1/43 型番862)の画像です。ヘッドライトが角形2灯式に変更されて安っぽいフリーーホイールが使われていますが、それ以外は上記のルノー 30と同じです。このルノー 20もプラスチック製とメタル製の2タイプが併売されていました。これはメタル製で、以下にプラスチック製のルノー 20も載せていますが、メタル製は塗装されているので塗装の艶がある分プラスチック製より見ばえが良いです。当時の価格はプラスチック製が600円、メタル製が1000円で出来ばえに見合った価格差がありました。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT 20 1
RENAULT 20 2

 以下は1976年に発売されたノレブ製のルノー 20 (1/43 型番228)の画像です。こちらはプラスチック製で、ボディは塗装されていません。プラスチック製とメタル製は同じ金型を使った成型ができるようで、塗装処理以外は全く同じに見えます。(同じ金型をそのままで流用できるわけではないでしょうが) なおこの頃になるとプラスチックの種類が変更されたようで、ノレブ初期物に付き物であった経年変化によるボディやウィンドーの変形はあまり発生しなくなりました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT 20 3
RENAULT 20 4

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PEUGEOT 604 1975 FRANCE

PEUGEOT 604
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PEUGEOT 604


SOLIDO 40 1/43 109㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.72m 全幅約1.77m エンジン 変速機: V型6気筒 2.7L 136HP 5段変速
性能: 最高速178km/h  データーベースでプジョー 604のミニカー検索

プジョー 604 フランス 1975年

 

 プジョーの最上級車として戦後初の6気筒エンジンを搭載してプジョー 604が1975年に登場しました。プジョー、ルノー、ボルボが共同開発したV型6気筒2.7L(136HP)エンジンを搭載し、5段変速で最高速178km/hの性能でした。設計は504を踏襲し、504同様に全輪独立懸架サスペンションによる優れた操縦性と乗り心地を有していました。ボディはごくオーソドックスな3ボックス4ドアセダンでしたが、、ピニンファリーナのデザインなので落ち着いた上品なデザインでした。

 

 1977年にV型6気筒エンジンに燃料噴射仕様が設定され、4気筒2.3L(80HP)ターボディーゼルエンジンが追加されました。1979年に北米向けにV型6気筒2.8L(155HP)エンジンが追加され、1983年にターボディーゼルが2.5L(95HP)に拡大されました。1980年に8人乗りのリムジンが設定されました。また604をベースにしたリムジーンがフランス大統領車として使われました。604はプジョーにとって高級車市場への足がかりとなったモデルで、1985年まで生産されました。総生産台数は約15万台でした。後継車は1989年に登場した605でした。

 

 

 ミニカーは1976年に発売されたソリドの当時物です。直線で構成されたピニンファリーナ デザインが正確に再現され、濃茶や濃緑など落ち着いたカラーリングが施されたこのミニカーは実車のイメージをよく再現していました。1970年代のソリドの2桁型番(10シリーズ)の傑作品の一つです。ドア開閉とバンパーのナンバープレート部分を押すとボンネットが開くギミック付です。(変わったギミックですが、この604のボンネットは開閉部の隙間がほとんどないので、ボンネットを開けやすくする為の仕掛けと考えられます) これ以外の604のミニカーはソリドの別ブランドのべレム、ノレブ初期のプラスチック製とそれのダイキャスト版とそれをさらにリニューアルして2002年頃に発売した新製品などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリア/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PEUGEOT 604 1
PEUGEOT 604 2

 以下は1976年に発売されたノレブ製のJETCARシリーズの当時物 プジョー 604 (1/43 型番857) の画像です。JETCARシリーズは廉価版のミニカーだったので見た目の良くないフリーホイールが使われています。高級車には似合わない品の良くないカラーリングも今ひとつですが、プロポーションは悪くなく当時の安価なミニカーとしては良く出来ていました。ドア開閉ギミック付です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PEUGEOT 604 3
PEUGEOT 604 4

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CHRYSLER SIMCA 1308GT 1975 FRANCE

CHRYSLER SIMCA 1308GT
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CHRYSLER SIMCA 1308GT


SOLIDO 39 1/43 99㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.24m 全幅約1.67m エンジン 変速機: 4気筒 1.4L 85HP 4段変速
性能: 最高速165km/h  データーベースでクライスラー シムカ 1308のミニカー検索

クライスラー シムカ 1308GT フランス 1975年

 

 1975年にシムカ 1300/1500の後継車として1307/1308/1309が登場しました。クライスラー欧州が開発した最初の車で、1100と同じ横置きエンジンの前輪駆動方式を採用し、1307は1.3L、1308は1.4L(85HP)、1309は1.6Lエンジンを搭載していました。クライスラー 180と違ってデザイン的にはフランス車的なハッチバックスタイルで、イギリスではクライスラー アルパインという名前で販売されました。時流に乗った設計で1976年のヨーロッパ カー オブ ザ イヤーを受賞しており、クライスラーの欧州戦略車としてそこそこのヒットとなりました。

 

 米国クライスラーの経営危機でクライスラー欧州は1978年にプジョー/シトロエン傘下に身売りされ、ブランド名がタルボ(英語ではタルボット)に変わりました。1979年に1307/1308/1309はマイナーチェンジされてフロントがスラントノーズにかわりました、その際にタルボ 1510と名前を変えました。1980年に1510のノッチバックセダン仕様として、タルボ ソラーラが登場しました。タルボ 1510はフランスでは1982年まで、そのイギリス版は1985年まで生産されました。(実車画像→ タルボ 1510 )

 

 

 ミニカーは1976年に発売されたソリド製の当時物です。1308の最上級車1308GTをモデル化しています。ソリドのシャープな造形が実車の雰囲気をうまく再現していて良い出来ばえです。 ドア開閉ギミック付で室内もそこそこ再現されています。これ以外の1308の当時物ミニカーはディンキー(スペイン)、それと同じ型を使ったオートピレン、メーベトイ、ノレブ初期のプラスチック製とそのダイキャスト版などがありました。 以下はフロント/リアの拡大画像と運転席周りの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CHRYSLER SIMCA 1308GT 1
CHRYSLER SIMCA 1308GT 2

 以下は1980年頃に発売されたオートピレン製の当時物 クライスラー 150 (1/43 型番529)の画像です。オートピレンはスペインのメーカーでしたのでシムカ 1308のスペイン仕様であるクライスラー 150をモデル化しています。オートピレンはディンキー(スペイン)を製造していたので、これとほとんど同じものがディンキー(スペイン)の型番1542としても発売されました。灯火類が塗装なのでややレトロな作風でドア開閉ギミック付です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CHRYSLER 150 1
CHRYSLER 150 2

 以下は1970年代に発売されたノレブ製のJETCARシリーズ シムカ 1308GT (1/43 型番860)の画像です。ノレブの1308GTにはプラスチック製とダイキャスト製がありますが、このJETCARシリーズはダイキャスト製の廉価版ミニカーでした。安っぽいフリーホイールがいまひとつですが、当時の廉価版ミニカーとしてはそこそこの良い出来ばえでドア開閉ギミック付です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CHRYSLER SIMCA 1308GT 3
CHRYSLER SIMCA 1308GT 4

タルボ 1510のミニカー データーベースでタルボ 1510のミニカー検索

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RENAULT 14 1976 FRANCE

RENAULT 14
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT 14


SOLIDO 43 1/43 93mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.02m 全幅約1.62m エンジン 変速機: 4気筒 1.2L 57HP 4段変速
性能: 最高速144km/h  データーベースでルノー 14のミニカー検索

ルノー 14 フランス 1976年

 

 1976年にルノー 6の後継車となるルノー 14が登場しました。ルノーとして初めてエンジンを横置きで搭載した前輪駆動車でした。ただそのパワーユニット部分はPRVエンジン開発で協力関係にあったプジョー104のエンジン(4気筒1.2L 57HP)、変速機、サスペンションをそっくりそのまま流用していました。ボディは5ドアハッチバックのみで、ウエッジ シェイプをベースにしたシンプルなデザインは当時としてはかなり斬新でした。ただこの目新しいスタイルが一般受けせず、販売成績は芳しくなかったそうです。

 

 1979年にエンジンをツインキャブで69HPにパワーアップしたTSが追加されました。1980年のマイナーチェンジで4気筒1.4L(70HP)エンジンが追加されました。同時にフロントグリルとフロントフェンダーを変更して外観のイメージを変えましたが、人気を大きく回復させることはできませんでした。1981年に後継車のルノー 9が登場し、1983年に生産中止となりました。総生産台数は約100万台でした。

 

 

 ミニカーは1976年に発売されたソリドの当時物です。同時期のルノー 5と同じような作風で未塗装のリアライトなど、どちらかというと廉価版的なミニカーでした。ただプロポーションはしっかりしていて、実車の斬新なデザインはうまく再現されていて、ルノー 14のミニカーとしてはまずまずの出来ばえです。なおこの時期のソリドのミニカーには樹脂製ホイールが溶けるという問題がありました。このミニカーは問題の対策がされたロットですが、未対策の物はことごとくホイールがやられました。(参照ページ→ミニカーの材質と経年変化 ホイールの溶解) これ以外のルノー 14の当時物ミニカーはソリドの別ブランドのべレム、ノレブ、オートピレン、ディンキー(スペイン)、Bブラーゴの1/24などがありました。最近の物ではイクソがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

RENAULT 14 1
RENAULT 14 2

 以下は1979年頃に発売されたオート ピレン製の当時物 ルノー 14 (1/43 型番541)の画像です。オート ピレンは当時のディンキーなどをコピーした物が多いですが、これは上記のソリドの物をコピーしています。フロントグリルとホイールと室内が少し変更されています。ラリー仕様になっていますが、実車に基づいたものではなく「なんちゃってラリー仕様」です。なおこれの型を流用した物がスペイン製ディンキーの型番1540として発売されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT 14 3
RENAULT 14 4

 以下は1978年頃に発売されたノレブ製の当時物 ルノー 14 TL (1/43 型番861)の画像です。これはノレブのJET-CAR シリーズという廉価版ミニカーでホイールが見苦しいですが、プロポーション的には上記2台と同じぐらいの出来ばえで、ボンネット開閉ギミックが付いています。なおこれはダイキャスト製ですが、同じ型を使ったプラスチック製もありました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT 14 5
RENAULT 14 6

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CITROEN LN 1976 FRANCE

CITROEN LN
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CITROEN LN


SOLIDO 72 1/43 78mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.39m 全幅約1.52m エンジン 変速機: 空冷水平対向2気筒 602cc 32HP 4段変速
性能: 最高速120km/h  データーベースでシトロエン LNのミニカー検索

シトロエン LN フランス 1976年

 

 シトロエン DSと2CVは優れた車でしたが、その間を埋める量販車を持っていなかったシトロエン社は、1960年代後半にDSと2CVが旧態化して販売が低迷すると経営不振に陥りました。また1965年には同様に経営不振だったパナールを吸収合併していますが、経営不振どうしが合併しても所詮はうまくいかないものです。結局シトロエンは1974年にプジョーに吸収合併されました。

 

 プジョー グループとなって最初に発表されたのはシトロエン LNでした。LNは旧態化した2CVを後継する小型車でしたが、中身は1973年に発売されたプジョー 104 クーペのフロント グリルを変えただけの車でした。(シトロエンらしくないのでシトロエンのファンには不評でした) エンジンはアミ 8の2気筒602cc(32HP)を搭載していました。1978年には排気量を650ccに拡大しLNAとなり、後にプジョーの4気筒1.1Lエンジンも搭載されましたが、1986年に生産中止となりました。総生産台数は約35万台で、LNの後継者はビザでした。

 

 

 ミニカーは1978年に発売されたソリドの当時物です。テールライトの塗装を省くなどコストダウンで仕上げが簡素化されていますが、プロポーションは良くシトロエンらしく見えない点?が良く再現されています。 ソリドは同じ1978年に型番81でプジョー 104 クーペをモデル化しているのですが、実車と同様にプジョー 104 クーペのミニカーはこのシトロエン LNのフロントグリルを変えただけのものでした。 これ以外のLNのミニカーはソリドの別ブランドのべレム、イクソ系のノスタルジーなどがあります。フランスのミニカー付雑誌の「PASSION CITROEN」のNo.77でLNAがモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CITROEN LN 1
CITROEN LN 2

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