ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

ASTON MARTIN DB5 1963 UK

ASTON MARTIN DB5
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ASTON MARTIN DB5


SOLIDO 130 1/43 105mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.57m 全幅約1.68m エンジン 変速機: DOHC 6気筒 4L 282HP 5段変速
性能: 最高速233km/h  データーベースでアストン マーチン DB5のミニカー検索

アストン マーチン DB5 イギリス 1963年

 

 1963年にアストン マーチン DB4はDB5にモデルチェンジしました。DB4とDB5の外観上の違いはほとんどありません。画像ではヘッドライトにカバーが付いていて前述したDB4と大きく違っていますが、ヘッドライト カバーはDB4のシリーズ4から既に採用されていました。DB4のDOHC 直列6気筒3.7Lエンジンは4L(282HP)まで拡大され、5段変速機が採用され最高速は233km/hの性能でした。1964年にはエンジンを330HPまでパワーアップした高性能版ヴァンテージが追加されました。

 

 DB5を世間に知らしめたのはなんといっても映画「007 ゴールドフィンガー」(1964年)でジェームス ボンドが操るボンドカーに採用されたことでした。フロントから飛び出すマシンガンや射出される助手席などの特殊な装備が搭載されたDB5 ボンドカーは映画のヒットとともに有名になりました。007映画ではアストン マーチン DB5はボンドのプライベートカーという設定で、それ以外にも「007 リビング デイライツ」(1987年)のV8、「007 ダイ アナザー デイ」(2002年)のV12 ヴァンキッシュ、「007 スペクター」(2015年)のDB10など特殊装備付のアストン マーチンが登場します。それらのボンドカーはほとんどがミニカーになっていて、アストン マーチンだけではなく全てのボンドカーをあつめた雑誌付きミニカーのシリーズ(The James Bond Car Collection)まであります。

 

 

 ミニカーは2000年に発売されたビテス製です。これは自動車100年を記念したビテスのミレニアム シリーズの一つで、型番V98029のDB5とフィギュア2体をセットにしたものでした。フィギュアは007のボンド(ピアース ブロスナンをモデル化している?)とホテルのポーターで、007シリーズにあやかったものです。ミニカーは良いプロポーションでホイールなどの細部の仕上げも良くかなりレベルが高い出来ばえです。ただボンドカーとしての特殊装備は何も付いていません。以下はフロント/リアの拡大画像とフィギュアを並べた画像/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ASTON MARTIN DB5 1
ASTON MARTIN DB5 2

 DB5のミニカーはたくさんあります。当時物ミニカーはコーギーのボンドカー、ソリド(べレム)、ディンキーなどがありました。最近の物では、ビテス、オートアートの1/18、ミニチャンプス、コーギーのボンドカー 1/36、ダンバリー ミントの1/24、デルプラドの世界の名車シリーズ、京商の1/64などがあります。以下は1964年に発売されたソリドの当時物のDB5 ヴァンテージ (1/43 型番130)の画像です。1960年代のビンテージ ミニカーですので素朴な作りですが、プロポーションのとらえ方がうまく当時のミニカーとしては実に素晴らしい出来ばえです。なおソリドは1961年に発売したランチア フラミニアでドア開閉ギミックを最初に実現しており、このDB5にも採用されています。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ASTON MARTIN DB5 3
ASTON MARTIN DB5 4

 以下は2002年に発売されたデルプラドの世界の名車シリーズのDB5 (1/43 No.42)の画像です。メーカーは不明ですが、このシリーズのミニカーとしてはまずまずの出来ばえです。ただAピラーが太くキャビンが小さめなので、プロポーション的には今一つです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ASTON MARTIN DB5 5
ASTON MARTIN DB5 6

 以下は1968年に発売されたコーギーのDB5 007 ボンドカー仕様 (1/45 型番270)の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) コーギーのDB5 ボンドカーとしては1965年に発売された初期型(1/46 型番261)があり、これは初期型を改良した2型です。2型は初期型より少しサイズが大きくギミックがより充実していました。1978年には1/36の3型が出ていますが、これはサイズが大きいのでやや大味な出来ばえでした。初期型は約400万台、2型は約120万、3型は約80万台と大量に販売されているので、これらはDB5 ボンドカーのミニカーとして良く知られています。これら以外にもコーギーはDB5 ボンドカーを現在でもモデル化していて、1/36、1/43、1/64など30種類ほどあります。なおこの2型ボンドカーのギミックの詳細については当サイトに紹介ページがありますのでそちらも是非ご覧ください。→DB5 ボンドカーのギミック紹介ページ
ASTON MARTIN DB5 7
ASTON MARTIN DB5 8

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LOTUS 25 F1 1963 UK

LOTUS 25 F1
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LOTUS 25 F1


BRUMM R331 1/43 90㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.56m 全幅約1.55m エンジン 変速機: DOHC V型8気筒 1.5L 195HP 5段変速
性能: 最高速270km/h  データーベースでロータス 25のミニカー検索

ロータス 25 F1 イギリス 1963年

 

 ロータスはイレブンでのルマン参戦に続き、F1/F2に参戦しました。最初のF1/F2マシンは1957年登場の12で、コベントリー クライマックスの4気筒2L/2.2Lエンジンをフロントに搭載していました。1958年に16が登場し、1960年にはミドシップ方式を採用したロータス 18が登場します。18は1960年のモナコGPでS.モスのドライブで初優勝します。S.モスはアメリカGPでも優勝し、ロータスはコンストラクター選手権の2位に躍進します。

 

 1961年からF1の排気量が1.5Lに変わりました。1961年にロータス 21が登場しこのシーズンはロータスとフェラーリの2強の争いで、フェラーリ 156が勝利しました。1962年にロータス 24が登場しますが、すぐに革新的な軽量モノコックシャーシを採用したロータス 25に変わりました。このシーズンはロータスとBRMの2強の争いで、BRM P57が勝利しました。1963年には改良されたロータス 25でJ.クラークが7勝を挙げて初のチャンピオンドライバーとなり、ロータスは念願のコンストラクターチャンピオンを獲得しました。

 

 

 1964年シーズン前半はJ.クラークがロータス 25で3勝し、シーズン後半に改良型のロータス 33が登場します。ロータスが後半に勝てなかったことで、フェラーリ 158のJ.サーティースがチャンピオンドライバーとなり、コンストラクターチャンピオンもフェラーリが獲得しました。1965年シーズンはロータス 33が主力となりJ.クラークがほとんどのレースで勝利し、ドライバーとコンストラクタータイトルを獲得しています。その後もロータスはコスワース DFVエンジン(V型8気筒3L)開発、グラウンド エフェクトカー(ロータス 78)の開発など、F1レース界に革新を起こし、名門チームとなりました。

 ミニカーはブルム製で、2002年頃に発売されました。1963年のベルギーGPの優勝車(ドライバー J.クラーク)をモデル化しています。風防形状が適当なのは当時のブルム流で、タイヤ外径も少し小さいような気がしますが、それ以外は当時のミニカーとしてはまずまずの出来ばえです。ブルムは8種類ほどのバリエーションを作っています。これ以外ではポリトーイの当時物(プラスチック製)、最近のものではカルツォやスパークがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像とコクピットの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LOTUS 25 F1 1
LOTUS 25 F1 2

 以下は2000年頃に発売されたブルムのロータス 25 シャーシ付 (1/43 型番A005)の画像です。これはロータス 25 イタリア GP #8 J.クラーク イタリア GPとそのボディを外したシャーシをセットにした限定品です。限定品といっても1000台も作っていますから、希少性はあまりないです。シャーシはそれほどリアルという訳でははないですが、面白いセット物です。ブルムは同じような構成のセット物をA00*の型番で数種類作っています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LOTUS 25 F1 3
LOTUS 25 F1 4

ロータスのレーシングカーのミニカーは非常にたくさんあります。以下のリンクで1970年前後に分けて検索できます。
データーベースで1970年以前のロータス レースカーのミニカーを検索
データーベースで1971年以降のロータス レースカーのミニカーを検索"

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AUSTIN HEALEY 3000 MK III 1963 UK

AUSTIN HEALEY 3000 MK III
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUSTIN HEALEY 3000 MK III


VITESSE 172 1/43 93㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m 全幅約1.54m エンジン 変速機: 6気筒 2.9L 148HP 4段変速
性能: 最高速193km/h  データーベースでオースチン ヒーレー 3000のミニカー検索

オースチン ヒーレー 3000 MK III イギリス 1963年

 

 前述したオースチン ヒーレー 100は1959年に6気筒2.9L(124HP)エンジンを搭載したヒーレー 3000にモデルチェンジしました。古典的なラダーフレームに2+2座(BT7)又は2座(BN7)のオープンボディという基本構造はそのままながら、シャーシを強化しフロントにはディスクブレーキが採用され、最高速は182km/hと高性能でした。室内や装備が豪華になったのでヒーレー 3000は「ビッグヒーレー」と呼ばれ、ほとんどがアメリカ市場に輸出されました。ワイヤースポークホイール、脱着可能なハードトップ、ヒーター、ツートンカラーなどのオプション設定がありました。

 

 1961年にエンジンを132HPにパワーアップしたMK IIとなりました。1963年にはMK IIIに発展しエンジンは148HPまで強化され、最高速は193km/hまで向上しました。1963年からWRCにワークスで参戦し、ラリーでも活躍しました。ヒーレー 3000は1967年まで生産され、総生産台数は約4.2万台でした。1972年にBMC(オースチン)との契約が終了し、ヒーレー スプライト MK IIが最後のモデルとなり、オースチン ヒーレー ブランドは終わりました。

 

 

 ミニカーは1985年に発売された初期のビテス製です。1963年式の3000 MK IIIで2+2座のハードトップ仕様をモデル化しています。実車の雰囲気がうまく再現されていて、フロントグリルや室内などの細部も当時のミニカーとしては良く出来ていました。ただボンネット上のエアインテークが目立たないのが今ひとつですが。これ以外のビッグヒーレーのミニカーは、これと同じ型を使っていると思われる最近のビテス(サンスター傘下)のもの、コーギー、京商の1/18、オートアートの1/18、バンガーズ、オックスフォード、スパーク(レジン製)のレース仕様などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

AUSTIN HEALEY 3000 MK III 1
AUSTIN HEALEY 3000 MK III 2

 以下は1990年に発売されたコーギー製のオースチン ヒーレー 3000 MK I (1/43 型番D735)の画像です。この型番がDから始まるコーギーのミニカーは1950-60年代のクラシックカーを昔のコーギー風の作風でモデル化したマニア向けのシリーズでした。メッキパーツのヘッドライトなどレトロな作風ながら、実車の雰囲気がうまく再現されていて当時としてはかなり良い出来ばえでした。これは幌を立てた状態ですが、幌を閉じたものやハードトップ仕様もありました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUSTIN HEALEY 3000 MK I 1
AUSTIN HEALEY 3000 MK I 2

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AUSTIN MINI MOKE (PARA-MOKE) 1964 UK

AUSTIN MINI MOKE (PARA-MOKE)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUSTIN MINI MOKE (PARA-MOKE)


DINKY(FR) 601 1/40 75㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.05m 全幅約1.3m エンジン 変速機: 4気筒 848cc 34HP 4段変速
性能: 最高速109km/h  データーベースでミニ モークのミニカー検索

オースチン ミニ モーク (パラ モーク) イギリス 1964年

 

 ミニの派生車ミニ モークはミニのシャーシを使った多目的車でした。当初はジープのような軍用車を目指して開発され、パラシュートで降下可能な軽車両として試作車がイギリス軍に提案されました。しかしタイヤが小さい故の低い最低地上高とパワー不足のエンジンはオフロード走行に使えないとして採用されませんでした。そこでBMCは助手席やキャンバストップをオプション設定として、安価な一般向け多目的軽作業車としてミニ モークを1964年に発売しました。4気筒848ccエンジン、変速機、タイヤなどのメカはミニと共通で、駆動方式は前輪2WDのみでした。

 

 多分ミニのブランド力のおかげだと思いますが、ミニ モークは世界各国のリゾートで使用されるビーチバギーとして成功しました。イギリスでは1968年まで生産され、生産台数は約1.5万台でその1/10がイギリス国内で販売されました。1968年以降はオーストラリアで生産されました。最低地上高を高めるためにホイールを10インチから13インチに変更し、1098ccエンジンを搭載したMK IIが設定されました。MK IIはオーストラリア陸軍に採用されるなど成功しました。オーストラリアでは1980年台まで生産され、その後はポルトガルで1990年代まで生産されました。ミニ モークの最終的な総生産台数は約5万台でした。

 

 

 ミニカーはディンキー(仏)の当時物で1967年に発売されました。採用されなかったパラシュートで投下できる車両として試作された軍用車(PARA-MOKEと呼ぶようです)をモデル化しています。試作車なので一般市販した車とは少し感じが違っていますが、ミニカーは結構良く出来ていると思います。型番601はミニ モークと車両を載せる車台とビニール製のパラシュートがセットになった物で、型番342でミニ モーク単体もありました。そのパラシュート投下の様子がディンキーのカタログに記載されていましたので、その画像を載せました。これ以外のミニ モークのミニカーとしては、ビテスとスパークがあります。 以下はフロント(ボンネットを開いたエンジン部)/リアの拡大画像とパラシュート降下用の台座に載せた状態/パラシュートの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUSTIN MINI MOKE 3

AUSTIN MINI MOKE 1
AUSTIN MINI MOKE 2

 以下は同じ型を使って1968年に発売されたイギリスのTVドラマ「プリズナーNo.6」 (原題:The Prisoner → WEB解説)でタクシーとして使用された白いオースチン ミニ モーク 「プリズナー」(1/40 型番106)の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUSTIN MINI MOKE PRISONER 1
AUSTIN MINI MOKE PRISONER 2

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AUSTIN 1800 1964 UK

AUSTIN 1800
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUSTIN 1800


DINKY(UK) 171 1/42 100㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.24m 全幅約1.69m エンジン 変速機: 4気筒 1.8L 80HP 4段変速
性能: 最高速147km/h  データーベースでオースチン 1800のミニカー検索

オースチン 1800 イギリス 1964年

 

  ADO16シリーズをさらに発展させ大型化したのがADO17シリーズで、まずオースチン 1800が1964年に登場しました。1966年にモーリス 1800、続いて1967年にウーズレー 18/85が登場しました。デザインはADO16同様にピニンファリーナで、ADO16を引き延ばしたようなスタイルをしています。長いホイールベースを生かした6ライトの開放的なキャビン、前後輪関連懸架機能を持つハイドロ ラスティック方式サスペンション、簡易なアンチロック機能を持つブレーキシステムなど進歩的な技術が使われた車でした。

 

 MGBと同じ4気筒OHV1.8L(80HP)のBMCのBタイプ エンジンを搭載し、4段変速で最高速147km/hの性能でした。1965年のカー オブ ザ イヤーを受賞していますが、このクラスの車では前輪駆動のメリットがあまり生かせず、商業的にはADO15/16ほどには成功しませんでした。1968年にMK IIに、1972年にMK IIIに発展し、1975年まで生産されました。後継車はオースチン プリンセスでした。

 

 

 ミニカーは1965年に発売されたディンキー(英)製です。窓枠が太めなので開放的なキャビンの感じが少し違っていますが、ホイールベースが長いことで「Land crab:陸の蟹」と揶揄された独特のフォルムはうまく再現されています。これ以外の当時物としてはスポットオンもありました。最近ではバンガーズがADO17の3ブランド(オースチン/モーリス/ウーズレー)をモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像とトランク開閉/ボンネット開閉ギミックの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

AUSTIN 1800 1
AUSTIN 1800 2

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