ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

CHRYSLER WINDSOR 1946 USA

CHRYSLER WINDSOR
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CHRYSLER WINDSOR


SOLIDO 4513 1/43 125mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.3m 全幅約2m エンジン 変速機: 6気筒 4.1L 120HP 4段手動変速
性能: 最高速 不詳  データーベースでクライスラー ウィンザー/デソートのミニカー検索

クライスラー ウィンザー アメリカ 1946年

 

 クライスラー ウィンザー初代は1939年に高級車ニューヨーカーの下位モデルとして登場しました。直列6気筒4L(108HP)エンジンを搭載するフルサイズカーで、4ドアセダン/2ドアクーペ/コンバーチブル/ステーションワゴンがありました。1940年にフロントグリルが横に大きく広がったデザインに変わりました。 (実車画像→ クライスラー ウィンザー 1940) ウィンザーの戦後型は1946年に登場しましたが、フロントグリルが多少異なるだけで戦前型とほとんど変っていませんでした。

 

 1940年代後半のクライスラー ブランドのラインアップは下位からローヤル、ウィンザー、サラトガ、ニューヨーカー、インペリアルの4つでいずれも同じようなデザインでした。ウィンザーは下から2番目のブランドですが、同社の売り上げの7割を占めていたそうで売れ筋のモデルでした。フルサイズのボディに6気筒4.1L(120HP)エンジンを搭載し、4ドアセダン/2ドアクーペ/コンバーチブルがありました。1949年に外観が変更され、1951年にはローヤルが廃止されたので、ウィンザーは最下位のモデルになりました。(実車画像→ クライスラー ウィンザー 1951)

 

 

 ミニカーは1988年に発売されたソリド製です。1946年式のウィンザー 4ドア セダンをモデル化しています。ソリドの型番45**の4500シリーズは当時の定価が2200円ほどと安価でしたので、あまり細かいパーツなどは付いていませんが、プロポーションなどの基本的なところはきちんと押さえてありました。このウィンザーも大型の幅広フロントグリルでややユーモラスな感じがする顔つきや大きなキャビンなど実車の雰囲気がうまく再現されていて、当時のミニカーとしては良く出来ていました。タクシー、ポリス仕様などのバリエーションがありました。これ以外の同時期のウィンザーのミニカーはビテス、ホワイトボックス(イクソ)、オックスフォードの1/87などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CHRYSLER WINDSOR 1
CHRYSLER WINDSOR 2

 以下は1988年頃に発売されたビテス製のクライスラー ウィンザー 1947 (1/43 型番370)の画像です。上記のソリド製と同じウィンザー 4ドア セダンをモデル化しています。1950-1960年代のアメリカ車を10数種類ほどモデル化したビテス初期のアメリカ車シリーズの1台です。これも特徴的なフロントグリルがうまく再現されていてソリドと同じくらいの良い出来ばえです。ナンバープレートとエンブレムのデカールが添付されていましたが貼っていません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CHRYSLER WINDSOR 3
CHRYSLER WINDSOR 4

 以下は1989年頃に発売されたビテス製のクライスラー デソート デラックス セダン 1947 (1/43 型番420)の画像です。デソート(DESOTO)は1928年に設定されたブランドでクライスラー社の車格ではダッジより下でしたが、のちにダッジよりも上位でインぺリアルの下に位置することになりましたので、クライスラー ブランドとほぼ同等の6気筒エンジンを搭載した高級車でした。(実車画像→ クライスラー デソート 1946) ミニカーは上記ウィンザーと同時期のデソート 4ドア セダンで上級グレードのデラックスをモデル化しています。実車同様にフロントグリルの形状とエンブレム以外はウィンザーとほとんど同じ外観となっています。フロントグリルがややおとなしいデザインなので、ウィンザーより上品な感じがします。これもナンバープレートとエンブレムのデカールが添付されていましたが貼っていません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CHRYSLER DESOTO 1
CHRYSLER DESOTO 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CHRYSLER DESOTO 3
CHRYSLER DESOTO 4

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JAGUAR MK IV 1946 UK

JAGUAR MK IV
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR MK IV


FRANKLIN MINT PT89 1/43 111mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.72m 全幅約1.67m エンジン 変速機: 6気筒 3.5L 125HP 4段変速
性能: 最高速140km/h  データーベースでジャガー MKのミニカー検索

ジャガー MK IV イギリス 1946年

 

 1945年に戦前型の1.5/2.5/3.5 サルーンが再生産されてMK IVとして登場しました。なおこのMK IVという名前は当時の正式な名前ではなく、1948年に発表された後継車の名前が何故かMK Vとなったので、このモデルをMK IVと呼ぶようになったものです。したがってこのモデル以前のMK IからMK IIIというモデルは存在しません。また1955年に登場した小型車のMK Iも全くの別物です。(ジャガーの名前はややこしいのです)

 

 エンジンは4気筒1.8L(65HP)、6気筒2.7L(105HP)、6気筒3.5L(125HP)の3種類がありました。ボディは戦前型とほとんど同じで、4気筒エンジン搭載車と6気筒エンジン搭載車はホイールベースが異なり、全長も4.39mと4.72mと違っていました。4気筒エンジン搭載車はセダンだけで、6気筒エンジン搭載車にはセダンとオープンのドロップヘッド クーペもありました。4段変速で6気筒エンジン搭載車の最高速は140km/hでした。1948年に後継車のMK Vが登場しました。

 

 

 ミニカーは1992年頃に発売されたフランクリンミント製です。フランクリン ミントの1/43のクラシックカー「World`s Great Classic Cars」 シリーズの1台です。リアドアを開くと室内がそこそこ再現され、ボンネットを取外すと6気筒エンジンが再現されているなど凝ったつくりです。またフロントグリル上のジャガーのマスコットもオーバーサイズですが良くできています。ただフロントウインドーが小さめなのはデフォルメのやり過ぎで、プロポーション的には今一つです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

JAGUAR MK IV 1
JAGUAR MK IV 2

 以下はボンネットを外したエンジンルームと室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
JAGUAR MK IV 3
JAGUAR MK IV 4

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CHRYSLER TOWN & COUNTRY 1947 USA

CHRYSLER TOWN & COUNTRY
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CHRYSLER TOWN & COUNTRY


VITESSE 491 1/43 127mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.4m 全幅約2m エンジン 変速機: 8気筒 5.3L 135HP 4段変速
性能: 最高速 不詳  データーベースでクライスラー タウン&カントリーのミニカー検索

クライスラー タウン&カントリー アメリカ 1947年

 

 ステーション ワゴンとは車体が2ボックスで室内には座席とそれに連続する荷室を備えている車体形式を示します。ワゴンの前にステーション(駅)が付いている理由は、当初この形式の車が列車で駅に到着した人と荷物を最終的な目的地まで運ぶ役割をしていたからだそうです。この形式の車両は商用車として扱われていましたが、それを乗用車的に使うことを最初に提唱し積極的に進めたのはアメリカのフォードでした。1910年代にフォードがT型に初めてステーションワゴン的なモデルを製作しましたが、当時の車体はまだ手作業による木製でしたのでこの車は「ウッディ(Woody)」と呼ばれていました。

 

 キャビン部分に木材を使用したウッディ ワゴンで最初にスチール製の屋根(ハードトップ)を備えたのは、戦前の1941年に登場したクライスラー タウン&カントリー 初代でした。4ドア8人乗りのステーション ワゴンでハードトップは同時期のインペリアルの物を流用していました。(実車画像→ クライスラー タウン&カントリー 1941) タウン&カントリーの戦後型は1946年に登場しました。同時期のインペリアルがベースで8気筒5.3L(135HP)エンジンを搭載し、4ドアセダンと2ドアコンバーチブルがありました。この本物の木材を使ったウッディ ワゴンは1950年までしか作られず、現存するものが少ないことから現在でも人気があります。

 

 

 ミニカーは1989年に発売されたビテス製です。前述したウィンザーのバリエーションで戦後型のタウン&カントリー 2ドアコンバーチブルをモデル化しています。1950-1960年代のアメリカ車を10数種類ほどモデル化したビテス初期のアメリカ車シリーズの1台です。この車の最大の特徴である木材を使ったキャビンがプラスチック製パーツでそれらしく再現され、室内などの細部も良く再現されているので、当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。これ以外のタウン&カントリーのミニカーはダンバリー ミントの1/24、フランクリン ミントの1/24、マッチボックス、マトリックス(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CHRYSLER TOWN & COUNTRY 1
CHRYSLER TOWN & COUNTRY 2

 以下は1990年頃に発売されたフランクリン ミント製のクライスラー タウン&カントリー 1950 (1/43 型番KE20)の画像です。600台ほどしか生産されなかった本物の木材を使った最後のタウン&カントリー 1950年式をモデル化しています。1950年代の代表的な車を1/43でモデル化したフランクリン ミントの50年代シリーズの1台です。灯火類をメッキパーツで表現したややレトロな作風ですが、木材パネル、クロームモール、室内などの細部が良く再現され当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。ボンネット/ドアが開閉し床下部分のエンジンやサスペンションも再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CHRYSLER TOWN & COUNTRY 3
CHRYSLER TOWN & COUNTRY 4

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。エンジンルーム内はラジエータやエアフィルターなどの補器類も良く再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CHRYSLER TOWN & COUNTRY 5
CHRYSLER TOWN & COUNTRY 6

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ALFA ROMEO 6C 2500 FRECCIA D'ORO 1947 ITALY

ALFA ROMEO 6C 2500 FRECCIA D'ORO
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO 6C 2500 FRECCIA D'ORO


MINICHAMPS 403120483 1/43 114mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.92m 全幅約1.95m エンジン 変速機: DOHC 6気筒 2443cc 90HP 4段変速
性能: 最高速155km/h  データーベースでアルファ ロメオ 6Cのミニカー検索

アルファ ロメオ 6C 2500 フレッチア ドーロ イタリア 1947年

 

 アルファ ロメオは第2次大戦では軍需品の生産に従事し、戦火でほとんどの工場を失いました。戦後の1946年には6C 2500 戦前型の再生産が始まり、1948年に社名をS.A. ALFA ROMEO.からALFA ROMEO S.P.Aに改めました。なおアルファ ロメオは1930年代に国有公社化されましたが、その体制は1986年にフィアット社傘下となるまで続きました。1947年には6C 2500を改良したフレッチア ドーロ(FRECCIA D'ORO:金の矢の意)が登場しました。フレッチア ドーロは戦前型よりホイールベースが長く、フラッシュサーフェースを採用した戦後型デザインのボディを剛性を向上させる為にフレームに溶接していました。

 

 このフレッチア ドーロ以外にもピニンファリーナやトゥリングなどのカロッツェリアが華麗なボディを架装した6C 2500 スポルト/ツーリスモなどが1952年まで生産されました。戦前のアルファ ロメオは少量生産の高性能高級車メーカーでしたが、戦後の6C 2500はその路線の最後を飾る高級車となりました。その後アルファ ロメオは時代の変化に対応し、高性能なツーリングカーを量産して比較的低価格で提供するといった新路線に転換しました。

 

 

 ミニカーは2004年に発売されたミニチャンプス製です。実車が全長4.9mほどの大柄な車ですので、ミニカーも全長114㎜と結構でかいです。トゥリング製の豪奢なボディを渋い濃紺のカラーリングでうまく再現しています。この6C 2500から続いているアルファの象徴である細い盾型のフロントグリル、ワイヤースポークホイール、内装などの細部もミニチャンプスらしいリアルな仕上げで、とても良くできています。これ以外のフレッチア ドーロのミニカーは、ウエスタンモデル(ホワイトメタル製)、JOLLY MODEL(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALFA ROMEO 6C 2500 FRECCIA D'ORO 1
ALFA ROMEO 6C 2500 FRECCIA D'ORO 2

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FERRARI 125S #10 MILLE MIGLIA 1947 ITALY

FERRARI 125S #10 MILLE MIGLIA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 125S #10 MILLE MIGLIA


BRUMM R182 1/43 84㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.6m エンジン 変速機: V型12気筒 1.5L 100HP 5段変速
性能: 最高速170km/h  データーベースでフェラーリ 125のミニカー検索

フェラーリ 125S #10 ミッレ ミリア イタリア 1947年

 

 前述したアウト アビオ コストルツィオーネ社は第2次大戦後にレーシングカーの開発を再開しました。エンツォ フェラーリはアルファ ロメオ在籍時の同僚であったジョアッキーノ コロンボの協力を得て、高性能なV型12気筒エンジンを開発しました。エンツォ フェラーリは1947年にフェラーリ社を創立し、同年にフェラーリの名前を冠した最初のモデルである125Sが登場しました。125Sは新開発したV型12気筒1.5L(100HP)エンジンを搭載し、5段変速で最高速は170km/hの性能でした。名前の125は1気筒あたりの排気量が125ccであることを表しています。フェラーリは第1号車から高性能な12気筒エンジンを使っていたのです。(しかも1.5Lで12気筒です!)

 

 125Sにはロードカー仕様の125GTも計画されましたが、実現しませんでした。エンジンをスーパーチャージャーで過給して230HPにチューンした、フェラーリ初のF1マシン 125 F1が1948年に登場しました。 (実車画像→ フェラーリ 125 F1) 125 F1と同時期に活躍したアルファ ロメオ 158もジョアッキーノ コロンボの設計でしたので、とても良く似ていました。 125Sは3台生産され、パルマ サーキットなどイタリア国内のレースで活躍しました。125Sはレースに使用された後、後継車の159S、166のベースとして再利用されました。

 

 

 ミニカーは1989年に発売されたブルム製です。1947年のミッレ ミリアの出場車(レース結果はリタイア)をモデル化しています。独特のフロントの顔つきがそこそこうまく再現されているなど、当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。インパネのメーター類も当時のミニカーとしてはリアルな仕上げでした。ブルムはバリエーションで125Sのデビュー戦のピアチェンツァ サーキット仕様など4種類をモデル化しています。これ以外の125Sのミニカーは、アートモデル、イクソ、マテルの1/18などがあります。125 F1はイクソがモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。リアの画像を見ると、この当時のレースカーのテールライトは丸形1灯式だったようです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI 125S #128 MILLE MIGLIA 1
FERRARI 125S #128 MILLE MIGLIA 2

 以下は1989年に発売されたブルム製のフェラーリ 125S #21 ペスカーラ サーキット 1947 (1/43 型番183)の画像です。上記のバリエーションで、1947年のペスカーラ サーキットに参戦した車をモデル化しています。レース結果は2位でした。なおこの車は正確にいうと125Sを改良して1.9L(125HP)エンジンを搭載した159Sになります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 125S 3
FERRARI 125S 4

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