ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

LAND ROVER SERIES IIa 109 PICKUP 1970 UK

LAND ROVER SERIES IIa 109 PICKUP
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAND ROVER SERIES IIa 109 PICKUP


DINKY (UK)  344 1/42 105㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.7m 全幅約1.67m エンジン 変速機: 4気筒 2.3L 77HP 4X2段変速 4WD
性能: 最高速112km/h  データーベースでランドローバー シリーズ IIのミニカー検索

ランドローバー シリーズ IIa 109 ピックアップ イギリス 1970年

 

 ランドローバー シリーズ IIは、1961年にマイナーチェンジされてシリーズ IIaに変わりました。シリーズ IIとシリーズ IIaは外観はほとんど同じで、ディーゼルエンジンが4気筒2.3Lに変わりました。1967年にはロングホイールベース仕様に6気筒2.6L(83HP)エンジンが追加されました。1969年には法規制に対応する為にヘッドライトがフェンダーに移動し、特徴的な寄り目スタイルが変更されました。ランドローバーは1970年頃には年間約6万台が生産され絶好調でした。(半数以上は世界中に輸出されていました) 1971年にシリーズ IIIにモデルチェンジしました。

 

 1950年代後半から1960年代にはフォワード コントロールと呼ばれるエンジンを座席下に搭載したキャブオーバー式商用車が多く登場しました。(フォード テームズ 400Eベッドフォード CAなど) ランドローバーもシリーズ IIa 109をベースにしたキャブオーバー式商用車 シリーズ IIa FC(FOWARD CONTROLの略)を1962年に登場させました。1966年にはホイールベースを110インチに延ばした改良型のIIb FCに変わりました。FCは消防車などの特殊車に使用されたようですが、あまり売れなかったようで、1974年には生産中止となりました。(FCは鼻が短いですが、顔つきはランドローバーです)  

 

 

 ミニカーはディンキー(英)製の当時物で、1970年に発売されました。シリーズ IIa 109のピックアップをモデル化しています。(年式は不明なので、シリーズ IIaの最終年式にしています) ディンキーらしいがっちりとした作風で、当時のミニカーの標準的な出来ばえです。ドアとボンネットが開閉します。同じ型を使った消防車、爆弾処理車、レッカー車などのバリエーションが数種類ありました。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルーム画像と荷台/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LAND ROVER SERIES IIa 109 PICKUP 1
LAND ROVER SERIES IIa 109 PICKUP 2

 これ以外のシリーズ IIaのミニカーではブレキナの109(1/87)やギスバルのピックアップ(1/64)があります。なおシリーズ IIとIIaをミニカーで区別するのは難しいので、当方のデーターベースでIIとIIaを区別しているのは当方の個人的見解によるものです。シリーズ IIa FCのミニカーはマッチボックスの当時物の消防車やオックスフォードの消防車(FT/6という名前でFCの先行車的なモデル 1/76)などがあります。

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LAND ROVER RANGE ROVER 1970 UK

LAND ROVER RANGE ROVER
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAND ROVER RANGE ROVER


DINK(UK) 192 1/42 110㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.47m 全幅約1.78m エンジン 変速機: V型8気筒 3.5L 128HP 4段変速
性能: 最高速155km/h  データーベースでレンジローバー 初代のミニカー検索

ランドローバー レンジローバー イギリス 1970年

 

 ランドローバーで培ったオフロードカー技術に、ローバー P5/P6の高級車の味付けを行った全く新しい概念の高級車レンジローバーが1970年に登場しました。発売されるとすぐに高い評価を得て、「4WDのロールスロイス」としてイギリス上流階級のステータスシンボルとなりました。虚飾を廃したシンプルな外観のボディに、V型8気筒3.5L(128HP)エンジンを搭載し、4段変速機と2段のトランスファーによるフルタイム4WD車でした。室内は大人5人が快適にくつろげ、最高速155km/hの高速巡航から悪路走行までエレガントにこなしました。当初は2ドアだけでしたが、1982年に4ドアが追加されました。

 

 1986年に4気筒2.4L(106hp)ターボディーゼルエンジンが追加され、ガソリンエンジンは1988年に3.9Lに拡大され、最終型では4.2Lになりました。1982年に3段自動変速が設定され、1983年に5段変速が追加されました。フルタイム4WDシステムでは1988年にABSを採用するにあたり、当初のベベルギア式センターデフがビスカスカップリング式に変更されました。1992年には4WD車として初の車高調整機能付きのエアサスペンションが採用されました。1995年に2代目が登場した後も、1996年まで生産されました。初代の生産台数は約32万台でした。

 

 

 ミニカーはディンキー(英)の当時物です。メタル製のフロントグリルなどディンキーのやや骨太な作風がこのレンジローバーにはよく合っていて、当時物ミニカーとしては出色の良い出来ばえでした。ボンネット/ドア/リアゲートが開閉するフルギミックで、リアゲートは実車同様の2分割になっています。 以下はフロントの拡大画像/ボンネットを開いたエンジンルーム画像と室内/リアゲートの開閉ギミックの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LAND ROVER RANGE ROVER 1
LAND ROVER RANGE ROVER 2

 ディンキー以外の当時物ミニカーとしてはコーギー、ポリトーイ、マッチボックス、Bブラーゴ(マートイ)などがありました。最近の物ではソリド(べレム)、イクソ、バンガーズ、ヘルパの1/87、トミカ、ノレブ、ALMOST REALなどがあります。 以下は1975年に発売されたBブラーゴのレンジローバー(1/24 型番0104)の画像です。なお発売された当時はBブラーゴではなくマートイ(MARTOYS)というブランド名でした。マートイ ブランドで数種類が発売された後にBブラーゴ ブランドに変わりました。Bブラーゴは1/24の大スケールミニカーの先駆者でしたが、このレンジローバーは当時のミニカーとしてはかなりレベルの高い出来ばえとなっていました。ボンネット/ドア/リアゲートが開閉するフルギミックで、室内やエンジン/底板部分のドライブトレーンのメカ部分などもそこそこリアルに再現してあります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAND ROVER RANGE ROVER 3
LAND ROVER RANGE ROVER 4

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルーム画像とリアゲートの開閉ギミック画像/底板部分の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAND ROVER RANGE ROVER 5
LAND ROVER RANGE ROVER 6

 以下は1995年に発売されたソリドのレンジローバー(1/43 型番1817)の画像です。これはどちらかというと廉価版的なミニカーですが、室内などの細部もそこそこ再現されていて、ソリドらしいシャープな造形で良い出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAND ROVER RANGE ROVER 7
LAND ROVER RANGE ROVER 8

 以下は1972年に発売されたコーギーのレンジローバー 交通事故処理車(1/43 No.461)の画像です。交通事故を処理するポリス仕様で、警官フィギュア、通行規制の立て看板、円錐コーンが付属しています。それらを使って以下のようにちょっとした情景ジオラマができるというコーギ流の楽しい仕様となっています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAND ROVER RANGE ROVER 9
LAND ROVER RANGE ROVER 10

 以下は2014年に発売された国産名車コレクションのレンジローバー(1/43 No.229)の画像です。メーカーはイクソでカタログモデルの型番CLC244の仕上げを簡略化したものでしょう。最近のミニカーなのでドアミラーがちゃんと付いています。国産名車コレクションの標準的な出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAND ROVER RANGE ROVER 11
LAND ROVER RANGE ROVER 12

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LAND ROVER SERIES III 109 1975 UK

LAND ROVER SERIES III 109
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAND ROVER SERIES III 109


DELPRADO 1-58 1/43 109㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.7m 全幅約1.67m エンジン 変速機: 6気筒 2.6L 86HP 4X2段変速
性能: 最高速115km/h  データーベースでランドローバー シリーズ IIIのミニカー検索

ランドローバー シリーズ III 109 イギリス 1975年

 

 ランドローバーは1971年にシリーズ IIIにモデルチェンジしました。外観はほとんど同じですが、金属製のフロントグリルがプラスチック製に変わりました。エンジンはシリーズ IIと同じ4気筒2.3L(73HP)、6気筒2.6L(86HP)、4気筒2.3L(62HP)ディーゼルで少しパワーアップし、変速機がフルシンクロになりました。内装もプラスチックパネルの採用など時代に見合った物に変更され、その後も高級なオプション仕様が設定されていきました。

 1979年には軍専用車(101インチ フォワードコントロール)に使われていたV型8気筒3.5L(91HP)エンジンを搭載したステージ 1が追加されました。ステージ 1のフロントグリルは従来の奥まった位置から前に移動して近代的なデザインになりました。シリーズ IIIは1983年まで生産され、シリーズ IV(1990年からはディフェンダーに改名)に変わりました。なおランドローバーは生産された車の2/3がまだ現役で使われているそうで、類い希な信頼性の高さを証明しています。 

 

 シリーズ IIIが登場した前年の1970年には、従来の4WD車の概念を変えた画期的な高級車レンジローバーが登場しました。オフロード性能はランドローバー並みで、オンロードでも快適に使えるレンジローバーは、発売されるとすぐに高い評価を得ました。1975年にローバー社はBLグループに組み込まれ、国営企業となりました。その後BLの民営化に伴い1978年には独立採算のグループ企業ランドローバー社が設立されました。

 

 

 ミニカーはデルプラドの世界の名車シリーズで、2002年に発売されました。メーカーはユニバーサルホビー(EAGLE'S RACE 型番1523)です。名車シリーズの雑誌にはミニカーがディフェンダーである旨の記載がありますが、実際にはシリーズ IIIのモデルです。(名車シリーズにはこの類の誤記が結構あります) プロポーションが良く、底板にはサスペンションや駆動メカがそこそこ再現されていて、世界の名車シリーズのなかでも良い出来ばえの部類です。これ以外のシリーズ IIIのミニカーとしては、ソリド、コーギーの1/36、ポリスティルの1/43と1/25、メーベトイの1/25などがありました。最近の物では、ホンウェル(カララマ)の1/72、ユニバーサルホビー、オックスフォードなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内/底板の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LAND ROVER SERIES III 109 1
LAND ROVER SERIES III 109 2

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LAND ROVER SERIS III 109 1978 UK

LAND ROVER SERIS III 109
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LAND ROVER SERIS III 109


SOLIDO 66 1/43 109㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.7m 全幅約1.67m エンジン 変速機: 6気筒 2.6L 86HP 4X2段変速
性能: 最高速115km/h  データーベースでランドローバー シリーズ IIIのミニカー検索

ランドローバー シリーズ III 109 イギリス 1978年

 

 ランドローバーは、1983年にシリーズ IVに変わりました。外観はシリーズ IIIのステージ 1とほぼ同じで、フロントグリルがライトと面一になりました。またサスペンションがリーフスプリングからコイルスプリングに変更され、フロントウインドーが一枚物になるなど近代化されました。最初に110(ホイールベース 110インチ)が登場し、1994年に90と130(実際には127インチ)が登場しました。エンジンはV型8気筒3.5L(116HP)、4気筒2.5L(83HP)、4気筒2.3L(75HP)ディーゼルなどがありました。

 

 1989年にレンジローバーの走行性能と乗用車的居住性を必要とするも、それほどの豪華さを求めない層向けに、レンジローバーの廉価版としてディスカバリーが登場しました。シャーシやエンジンなどはレンジローバーと同じですが、内装やエアコン、サスペンションの簡略化などでコストダウンを図っています。ディスカバリーは当時ローバーと提携していたホンダからもクロスロードの名前で国内販売されました。(約400万円ぐらいだったから、一般人でも好きな人ならなんとか買えました)

 

 

 ランドローバーはラインナップを明確にするため、1990年にシリーズ IV 90/110/130の名前をディフェンダーに改名しました。名前の変更だけで、内容に変更はありませんでした。(なおシリーズ*は世代を区別する為に付けているだけで正式な名前ではありません) 1998年に電子制御式の5気筒2.5L(122HP)ターボディーゼルが追加され、ヨーロ IIIの排ガス規制に対応しました。排ガス規制と安全基準に適合させる為、2007年に大幅な変更が行われました。外観はほとんど変更がありませんが、フォード製の新型4気筒2.5L(122HP)エンジンが採用され、シート配列などの内装が変更されました。

 ミニカーはソリドの当時物で、ロングホイールベース 109のモデルです。1970年代の後半はミニカー冬の時代にあたるので、まともなミニカーが少ないのですが、このランドローバーはシンプルな作りながらまだソリドらしい良質さが残っていました。 ボディカラーもいかにもそれらしい色となっています。これ以外のシリーズ IIIのミニカーとしては、ソリドの別ブランドのべレム、コーギーの1/36、ポリスティルの1/43と1/25、メーベトイの1/25などがありました。最近の物では、ホンウェル(カララマ)の1/72、ユニバーサルホビー、オックスフォードなどがあります。 以下はフロント拡大画像/リアドアの開閉ギミック画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LAND ROVER SERIS III 109 1
LAND ROVER SERIS III 109 2

ランドローバー ディスカバリーのミニカー →データーベースでランドローバー ディスカバリーのミニカー検索
ランドローバー ディフェンダーのミニカー → データーベースでランドローバー ディフェンダーのミニカー検索

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ROVER SD1 3500 VITESSE 1982 UK

ROVER SD1 3500 VITESSE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ROVER SD1 3500 VITESSE


VANGUARDS VA09007 1/43 111㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.7m 全幅約1.77m エンジン 変速機: V型8気筒 3.5L 193HP 5段変速/3段自動変速
性能: 最高速217km/h  データーベースでローバー SD1のミニカー検索

ローバー SD1 3500 ビテス イギリス 1982年

 

  ローバー P6の後継車でイギリスを代表する高級車として1976年に登場したのがローバー SD1でした。基本設計は保守的でしたが、外観は同時期のシトロエンのような雰囲気の4ドア ハッチバックと斬新で、これはピニンファリーナのデザイン実験車BMC 1800を参考にしたデザインでした。エンジンはP6と同じV型8気筒3.5L(155HP)を搭載し、3段AT/5段MTで、最高速200km/hの性能でした。先進的なデザインが評価されて1977年のヨーロッパ カー オブ ザ イヤーを受賞しています。

 

 1977年に6気筒2.3L/2.6Lエンジンが追加され、1979年に4気筒2Lと4気筒2.4Lディーゼルエンジンが追加されました。1982年にマイナーチェンジされ、V型8気筒に燃料噴射を採用して190HPにパワーアップした高性能版のビテスや豪華版のヴァンデン プラなどが追加され、1986年まで生産されました。SD1の総生産台数は約30万台で、後継車はホンダと共同開発したローバー 800 (ホンダ レジェンド初代の姉妹車)でした。この後ローバーはホンダ車をベースとした車を作るようになりました。SD1は当初高く評価されましたが、当時のイギリス車は製造品質の問題があり信頼性が低かったことから、商業的にはあまり成功しませんでした。シトロエンに似ているので個人的に好きな車ですが、実車は不運でした。

 

 

 ミニカーは2005年に発売されたバンガーズ製です。高性能版のビテスをモデル化しています。コーギーのブランドであるバンガーズは昔のコーギーを思わせるレトロな作風のミニカーが多いですが、このSD1はそのようなレトロな要素はなくリアルな作風になっています。実車の雰囲気が良く再現されていて、灯火類などの細部もそこそこリアルで良い出来映えです。SD1の当時物のミニカーはコーギーの1/36、ディンキーの1/36、ポリスティルの1/25などがありましたが、何れも中途半端なサイズでした。最近の物ではミニチャンプス、オックスフォードなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ROVER SD1 3500 VITESSE 1
ROVER SD1 3500 VITESSE 2

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