ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

RENAULT COLORALE SAVANE 1950 FRANCE

RENAULT COLORALE SAVANE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT COLORALE SAVANE


VITESSE 067C 1/43 103mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.27m 全幅約1.98m エンジン 変速機: 4気筒 2.4L 46HP 4段変速
性能: 最高速98km/h  データーベースでルノー コロラールのミニカー検索

ルノー コロラール サバン フランス 1950年

 

 ルノー コロラールは1950年に登場した、中型の乗用/商用車です。コロラールという名前はフランス語の'COLONIALE(植民地)'と'RURALE(田舎)'を組み合わせた造語で、フランスの植民地や田舎で使用する多目的車という意味合いがあるようです。戦後のルノーは復興に必要とされた4CVなどの小型車が主力でしたが、コロラールは中型車市場への参入を目指した車であり、ほぼ同時期に高級中型車のフレガトも登場していました。

 

 コロラールにはプレイリーとサバンの2タイプがありました。プレイリー(PRAIRIE)は4ドア ブレーク(ワゴン)で、3列シートの6-7人乗りでした。(後席を畳んで荷物が積めます) プレイリーにはタクシー専用モデルがあり、室内は運転席と客席の間に仕切りがあり中央に補助席があるリムジーン仕様となっていました。サバン(SAVANE サバンナ(大草原)の意)は2ドアブレークで、主に商用バンとして使われました。後席の窓はキャンバスが張られていて、キャンバスを巻き上げて窓を開けるといった仕様から分かるように熱帯地方(植民地)で使われることを想定していたようです。コロラールは1952年に新型2Lエンジン(58HP)に変わり、4WD仕様まで設定されました。ただ同じような価格の車に比べると性能が低く見た目も良くなかったので、人気が無く商業的には失敗しました。1957年まで生産され、総生産台数は約4万台でした。

 

 

 ミニカーはビテス製で、1997年頃に発売されました。当時のビテスとしては標準的な良い出来ばえで、これはサバンをモデル化しているので前方に開いたウインドスクリーンや巻き上げられたキャンバスなどが再現されていています。ビテスはプレイリーやタクシー仕様など数種類のバリエーションを作っています。コロラールの当時物ミニカーとしてはCIJの古いレア物がありましたが、それの復刻版をノレブが2006年頃に出しています。それ以外のコロラールのミニカーはイクソ系のミニカー付雑誌「世界のタクシー」のタクシー仕様やCOFRADIS ブランドの物がありますが、どちらもビテスの型を使っているようです。最近の物ではソリドとノレブもあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

RENAULT COLORALE SAVANE 1
RENAULT COLORALE SAVANE 2

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RENAULT FREGATE AMIRAL 1953 FRANCE

RENAULT FREGATE AMIRAL
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT FREGATE AMIRAL


NOSTALGIE 14 1/43 111mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.7m 全幅約1.7m エンジン 変速機: 4気筒 2L 56HP 4段変速
性能: 最高速132km/h  データーベースでルノー フレガートのミニカー検索

ルノー フレガート アミラル フランス 1953年

 

 第2次大戦中に連合軍の空襲で壊滅的に破壊されたルノー社は、戦後フランスの国策で国有化されました。ルノーの復興は戦前型のジュバカトルの生産再開から始まり、1946年の新型小型車4CVの発表と続きました。ルノーは新型車として中型車を企画していたのですが、戦後復興のために小型車4CVの開発を優先しました。その後1951年になって当初予定していた2Lクラスの中型車フレガートが登場しました。フレガートは戦前のヴィヴァステラの後継車で全長4.7mの大柄なボディに4気筒2L(56HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速132km/h の性能でした。

 

 1953年にデラックス仕様のアミラル(AMIRAL)と廉価版のアフェール(AFFAIRES)にグレードが分けられ、1956年に2.1L(77HP)エンジンが追加され豪華仕様のグラン パヴォア(GRAND PAVOIS)とステーションワゴンのドメン(DOMAINE)が追加されました。1959年にトルコン式3段自動変速機が設定されましたが、1960年には生産中止となりました。総生産台数は約16万台でした。ルノーではその後1975年に30が登場するまで中型車が無くなるのですが、これは1955年に登場したシトロエン DSが大ヒットして中型車市場を占有してしまったことが原因のようです。

 

 

 ミニカーは2002年に発売されたコフラディス(COFRADIS)のノスタルジー(NOSTALGIE) シリーズです。コフラディスはフランスの模型ショップで、ノスタルジーという独自ブランドで名前どおりの懐かしい感じのするクラシックカーのミニカーを販売しています。このブランドのミニカーはイクソ製がほとんどで、意図的にややレトロな作風に仕上げているようです。このフレガートも素朴な作風ながら、フロントグリルや室内などの細部は結構リアルで、実車の雰囲気がうまく再現された良い出来ばえです。これ以外のフレガートのミニカーはCIJやノレブの当時物、エリゴールのセダン/ワゴン/カブリオレ、最近のノレブのセダン/大統領車などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

RENAULT FREGATE AMIRAL 1
RENAULT FREGATE AMIRAL 2

 以下は2006年に発売されたエリゴール製のフレガート カブリオレ 1959 (1/43 型番100996)の画像です。カブリオレは標準ボディではなかったようなので、これは特注ボディだと思われます。フロントグリルは後期型のデザインで、ワイヤスポークホイールとツートンカラーが特注の高級車らしい感じです。上記のノスタルジー シリーズと同様に最近のミニカーとしてはややレトロな作風ですが、クラシックカーはこんな感じに出来ているのが個人的には好きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT FREGATE CABRIOLET 1
RENAULT FREGATE CABRIOLET 2

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RENAULT 4CV  1954 FRANCE

RENAULT 4CV
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RENAULT 4CV


ELIGOR 1106 1/43 84mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.7m 全幅約1.43m エンジン 変速機: 4気筒 747cc 21HP 3段変速
性能: 最高速105km/h  データーベースでルノー 4CVのミニカー検索

ルノー 4CV フランス 1954年

 

 第2次大戦中に連合軍の空襲で壊滅的に破壊されたルノー社は、戦後フランスの国策で国有化されました。ルノーの復興は戦前型のジュバカトルの生産再開から始まり、1946年の新型小型車4CVの発表と続きました。ルノーは新型車として中型車を企画していたのですが、戦後復興のために小型車4CVの開発を優先しました。4CVは水冷4気筒747ccエンジン(21HP)をリアに搭載し、小型軽量(585kg)ながら4人乗りで、3段変速で最高速105km/h の性能でした。なおCVとはエンジン排気量などから決められるフランス独特の課税上の馬力の単位です。つまり4CVとは課税馬力が4馬力ということを意味しています。

 

 発売当初4CVは小さすぎると不評でしたが、実車が出回るにつれて評価されるようになり、最終的には数年先までのバックオーダーを抱えるほどの大ヒットとなりました。また4輪独立コイル サスペンションによる優れた操縦性を生かして、1950年代のラリーでも大活躍しました。さらに世界各国に輸出(ノックダウン生産)され、日本では日野自動車が国産化して主としてタクシーに使われました。4CVは1961年にまでに110万台以上が生産され、ルノーを戦前のようなフランス第1の自動車メーカーに立て直しました。(ただし大型車はまだラインナップしていませんでしたが) 後継車は1961年登場のルノー 4でした。

 

 

 ミニカーは1980年代に発売された初期のエリゴール製です。フロントノーズの横バーが3本になっているので1953年式以降をモデル化しています。初期のエリゴールは同時期のノレブのプラスチック製ミニカーをコピーしたものが多いのですが、これもノレブの型番17をベースにしています。ノレブのオリジナルはプラスチック製で窓ガラスも室内もついていない「がらんどう」ですが、エリゴールの4CVはダイカスト製で室内なども再現されていて当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。 エリゴールはラリー仕様など20数種類のバリエーションを出しています。これ以外の4CVのミニカーは当時物ではCIJ、テクノがありました。当時物以外ではソリド(べレム)、デルプラドの世界の名車シリーズ、イクソ、ブッシュの1/87、最近のノレブなどたくさんあります。  以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

RENAULT 4CV 1
RENAULT 4CV 2

 以下は1970年代に発売されたノレブ製の4CV (1/43 型番27)です。ノレブのプラスチック製の4CVは1950年代から発売されていた物なので、窓ガラスも室内もついていない実に素朴なものです。しかし窓ガラス/室内が再現されていないことを別にすれば、4CVのミニカーとしては結構リアルに出来ています。ノレブのプラスチック製ミニカーに良く起こる経年変化によるボディのの変形がほとんど見られないのは、プラスチックの種類が違うからではないかと思います。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT 4CV 3
RENAULT 4CV 4

 以下は2002年に発売されたデルプラド製の世界の名車シリーズの4CV (1/43 No.44)の画像です。メーカーは不明ですが、プロポーションが良く、ドアミラーや室内のバックミラーが再現されているなど細部も結構リアルです。当時の雑誌付きミニカーとしてはかなり良い出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT 4CV 5
RENAULT 4CV 6

 以下は1994年に発売されたソリド製の4CV デクヴェラブル 1954 (1/43 型番4538)の画像です。名前のデクヴェラブル(DECOUVRABLE)とは屋根の側面を残して天井部分を幌で開閉できるようにしたカブリオレ仕様のことを意味します。(欧州車に多く見られる形式です) ソリドの型番45**シリーズは廉価版的なミニカーですので、シンプルな作りですが、4CVの雰囲気はうまく再現されています。大きく開いた屋根から見える室内もそこそこ再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT 4CV DECOUVRABLE 1
RENAULT 4CV DECOUVRABLE 2

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RENAULT DAUPHINE 1956 FRANCE

RENAULT DAUPHINE
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RENAULT DAUPHINE


DELPRADO 47 1/43 92mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m 全幅約1.5m エンジン 変速機: 4気筒 845cc 32HP 3段変速
性能: 最高速115km/h  データーベースでルノー ドーフィンのミニカー検索

ルノー ドーフィン フランス 1956年

 

 ルノー 4CVの上級車として1956年にドーフィンが登場しました。エンジンをリアに搭載する基本的な構造は4CVを踏襲し、サイズを大型化して装備を充実させていました。ボディは4ドアセダンのみで、デザインは上級車のフレガートをイメージさせるシンプルでオーソドックスな3ボックススタイルで、リアエンジン車なのでフロントにトランクがありました。4CVより大きな4気筒845cc(32HP)エンジンを搭載し、最高速も115km/hに向上しました。

 

 1961年に4段変速を採用した豪華仕様のオンディーヌ(ONDINE)が登場し、1962年まで販売されました。1964年にゴルディーニ社がエンジンを37HPにチューンし、4段変速と4輪ディスクブレーキを採用した高性能版のゴルディーニが登場しました。さらに高性能なレース用のホモロゲーションモデルのゴルディーニ 1093も限定生産されました。ドーフィンは大人しい外観でしたが、1958年のモンテ カルロ ラリーで優勝するなど高性能なツーリングカーでもありました。ドーフィンは国内で大ヒットし、世界各地に輸出(ライセンス生産)されました。アメリカではフォルクスワーゲン ビートルに次ぐ輸入車となりました。1967年まで生産され、総生産台数は200万台を超えました。 後継車は1962年に登場したルノー 8でした。

 

 

 ミニカーは2002年に発売されたデルプラド製の世界の名車シリーズです。メーカーは不明ですがイクソが似たようなものを作っているのでイクソ系のメーカーだと思います。ドアミラーが付いていてリアエンジン車の特徴であるリアの放熱グリルが良くわかる(ややオーバーですが)造形となっているなど、発売された当時の雑誌付きミニカーとしては上々の出来ばえでした。ドーフィンの当時物ミニカーはCIJ、ノレブのプラスチック製、ディンキーなどがありました。当時物以外ではソリド、イクソ、ノスタルジーのオンディーヌ、最近のノレブの1/18と1/43などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

RENAULT DAUPHINE 1
RENAULT DAUPHINE 2

 以下は1998年頃に発売されたソリド製のドーフィン 1961 (1/43 型版4542)の画像です。サンルーフが開いた仕様をモデル化しています。ソリドの型番45**シリーズは廉価なミニカーですので細部のつくりは簡素ですが、プロポーションなどの基本的なところはしっかり作ってあります。ソリドはレース仕様もモデル化していて、同じ型を使った別ブランドのべレムでもポリス仕様などをモデル化しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
RENAULT DAUPHINE 3
RENAULT DAUPHINE 4

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ALPINE RENAULT A106 MILLE MIGLIA 1956 FRANCE

ALPINE RENAULT A106 MILLE MIGLIA
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ALPINE RENAULT A106 MILLE MIGLIA


CIJ 3/50 1/43 81mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.7m 全幅約1.45m エンジン 変速機: 4気筒 747cc 43HP 5段変速
性能: 最高速153km/h  データーベースでアルピーヌ ルノー A106のミニカー検索

アルピーヌ ルノー A106 ミッレ ミリア フランス 1956年

 

 フランスのレーシングドライバーでルノーのディーラーを経営していたジャン レデールは、ルノー 4CVをチューンした改造車でラリーなどで活躍しルマンにまで出場しました。彼は1955年にアルプス山脈にちなんだ名前のアルピーヌ社を創設し、アルピーヌのプロトタイプは1955年のミッレ ミリアで750ccクラス優勝を果たしました。翌年にルノー 4CVにFRP製のボディを搭載した軽量スポーツカー A106 ミッレ ミリアが市販されました。

 

 A106には1958年にアルピーヌ自社デザインのカブリオレが追加され、1960年にはカブリオレに屋根を付けたクーペも追加されました。1959年にはルノー ドーフィン用のエンジンを904ccに拡大し60HPにパワーアップし、最高速度170km/hという極めて高性能なA108が追加されました。アルピーヌはエンジン チューナーであるゴルディーニと提携することで、より強力なエンジンを使えるようになりました。1973年にアルピーヌはルノー傘下の会社となりました。

 

 

 ミニカーは1950-1960年代に発売されたフランス CIJ製の当時物です。50年も前に作られた古いミニカーですので、室内は何もないがらんどうです。これは後期型ですので窓ガラスが付いていますが、前期型は窓ガラスもありませんでした。そんな素朴な作りですが、実車の雰囲気は十分感じられるミニカーになっています。CIJのミニカーは当時のミニカーの中ではかなり出来の良い部類でした。これ以外のA106のミニカーはべレム(ソリド)、ノレブ、ノスタルジー、エリゴールなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALPINE RENAULT A106 MILLE MIGLIA 1
ALPINE RENAULT A106 MILLE MIGLIA 2

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